投打で圧倒・3カード連続勝ち越しで単独首位発進!
ついに6月19日から開幕したプロ野球2020シーズン。
無観客開催のオープン戦から活動休止期間を挟み、大幅な日程のズレ込みが決定。そしてシーズン自体が全120試合に短縮されるなど、プロ野球史に残ること間違いなしのシーズンが始まりました。
こうした状況の中、我らが楽天イーグルスは開幕から3カードを終え11勝4敗で堂々の単独首位となっています!
ここまでは対オリックス(3連戦)、日ハム、ロッテ(いずれも6連戦)と昨シーズンでいえばBクラスのチームではありましたが、それでも3カードとも勝ち越しを決めたのは賞賛すべきことです。
中でも千葉ロッテマリーンズとの6連戦はロッテが前の週にオリックス相手に6戦6勝と完勝していただけに苦戦も予想されましたが、終わってみれば5勝1敗と完勝。
投手陣、野手陣ともにパフォーマンスは安定しており、選手層の厚さを見せていると言えます。
球団史上稀に見る好スタートを切っていると言っても過言ではないでしょう。
そこで今回はここまでの3カードをチーム成績から分析し、次のカードに向けたポイントをまとめていきます。
目次
圧倒的なチーム成績
まずは7月5日(日)終了時点のパ・リーグ順位とチーム成績を見てみましょう。
※Sportsnaviから引用
15試合を消化して勝敗は前述の通り11勝4敗0分、勝率.733で貯金7、単独首位に立っています。
まさに絶好調といえるチーム状態ですが、それを裏付ける圧倒的なチーム成績があります。
得点・打率・盗塁リーグトップ
打撃成績からみればチーム得点は他チームを圧倒する93得点をマーク。自慢の攻撃力でパ・リーグ連覇をしている西武ライオンズが2位ですが、実に25得点もの差がついています。
更に驚くべきはチーム打率。12球団唯一の3割台に突入し.303をマーク。
そして昨シーズンまでの課題となっていた機動力という意味では盗塁数もリーグトップ。
打撃成績は文句のつけようがないほど他チームを圧倒する驚異的な数字を出しています。
チーム本塁打こそホークスに次ぐ2位ですが、それでも2位。
まだ始まったばかりなので打率は例外としても、得点力が大幅にアップしたことでチームの勝利に繋がっているのが良く分かります。
失点・防御率リーグトップ
続いて守備成績をみていくと、45失点はリーグトップ(12球団トップ)で次に少ないマリーンズと19の差がついています。
そしてチーム防御率はこちらもリーグトップにして12球団トップの2点台、2.84をマーク。
チーム打率3割にしてチーム防御率2点台を両立するという夢のような数字を叩き出しています。
投打がかみ合う好調の要因
まさしくチームとして投打がかみ合い続けた結果が好調の要因と考えられますが、もう少し詳しく見てみましょう。
下位でも点が取れる打線
打線に関して昨シーズンと大きく異なるのは新戦力と2年目の躍動ではないでしょうか。
新戦力でいえばFA移籍による鈴木大地選手の加入が大きいのは言うまでもありません。加えてオリックスからステフェン・ロメロ選手を獲得。オープン戦から練習試合にかけては実質ウィーラー選手とのレギュラー争いとなり、見事に結果を出してレギュラーを獲得したと言えます。
更に下位打線、8番・9番にそれぞれプロ2年目の辰己涼介選手、太田光捕手が起用されており、結果を出しているのも大きな要因でしょう。
太田光捕手は捕手として重要な役割を担っているのはもちろん、打撃も好調で打率.343をマーク。辰己涼介選手は打率こそ2割台だが得点圏打率は.412、4盗塁をマークするなど勝負強さと持ち前の俊足を絡めたパフォーマンスが光っています。
茂木、島内、浅村、ブラッシュといった上位から中軸が恐ろしいのはもちろん、下位にいっても全く油断できない、まさに「切れ目のない打線」こそ、ここまでの強さを示していると言えます。
全員が勝ちパターンとも言える中継ぎ陣
投手陣もチーム防御率2点台と超優秀。
先発ローテーションでいえば昨シーズン不本意に終わった則本昂大投手が開幕からフル回転。既に3勝をマークして防御率0.87と神がかった成績。
チームとしては美馬投手がFAで抜けたものの、すぐさま涌井投手を獲得した石井GMの戦略がここまでは見事にハマっており、その涌井投手が2勝。
更にこちらも2年目の弓削隼人投手も2勝をマークして先発が形を作っています。
今シーズンは松井裕樹投手が先発転向したことで話題になりましたが、ここまでは振るわず現在2軍調整中。それでもロッテとの6連戦では岸投手が上がってくるなど、豊富な戦力が支えています。
そして特筆すべきは中継ぎ陣。
ハーマン投手の退団こそあったものの、新外国人のシャギワ投手が加入してここまでは安定。
更に昨シーズンも活躍したブセニッツ、宋家豪投手ら外国人投手に加え、今シーズンは松井裕樹投手に変わって新守護神となった森原康平投手がヒヤヒヤする場面はあるものの無失点に抑えています。
他にもメジャー帰りの牧田投手、人的補償で獲得した酒居投手、ルーキーながら開幕1軍入りし、ここまで無失点の好投をしている津留崎投手といった新戦力も活躍。
先発ローテーション入りを目指す辛島投手、安樂投手らも控えており、もはやどの投手を起用しても「勝ちパターン」といえる戦力が揃っています。
次の2カードが早くも勝負
今シーズンはご存知の通り変則的な日程であり、異例の6連戦が組まれています。
ここまでは投打に圧倒して勝ち星を伸ばしていますが、逆を考えれば1週間で急転直下しかねない恐ろしい日程とも言えます。
そしていよいよ今週は敵地・福岡でソフトバンクホークスと、来週は本拠地に戻って西武ライオンズとの6連戦が続きます。ファンの皆さんもこの2チームとの対戦が重要であり、早くもシーズンの行方を占うの勝負カードと考えている方も少なくないでしょう。
考えたくはありませんが、万が一どちらのカードも負け越すことがあれば一気に貯金は減り、順位も落ちてしまいます。
ポイントは得点力
現時点では投打がかみ合っており、それが続けば全く問題ないでしょう。
とはいえ相手は常勝軍団。主力選手もイーグルスの躍進は気になっているでしょうから厳しい戦いになることは必至です。
そこでポイントになるのは得点力、つまり打撃面だと考えています。
ここまでホークス、ライオンズいずれもチーム防御率は4点台と良くありません。
もちろん今シーズンはイーグルスとの対戦がありませんので、いずれもイーグルス以外のチームと対戦しての結果です。こうした状況を踏まえればイーグルス打線が更に圧倒できる可能性は十分に高いと言えます。
もちろんそう簡単に行かないことは承知していますが、いまの打線を考えると極端に悪くなることは考えにくいと感じています。その大きな要因こそ先ほど紹介した「切れ目のない打線」です。
確かにここまで浅村栄斗選手の驚異的な勝負強さは目立っています。しかしその他の選手も状態を上げており、誰か一人に依存しなければならないプレッシャーは無いように感じます。
ブラッシュ選手の状態が今一つではありますが、絶望的という感じでもありません。更に内田選手や藤田一也選手、ファームでは田中和基選手やオコエ瑠偉選手なども控えています。
各チームが浅村選手を徹底的にマークしてくることは百も承知でしょうから、いかにその前後、特に島内・ブラッシュ・ロメロ選手辺りが活躍できるかで得点力をキープできるかに掛かっているのではないかと考えています。
4勝2敗での勝ち越しを期待
厳しい戦いにはなると思いますが、それでもチーム状態が良いのは言うまでもありません。
シーズン終盤になれば現在の状態を維持しているのは難しいことが予想されますので、「勝てるうちに勝っておく」のが優勝へのポイントになるでしょう。
今週のホークス戦、来週のライオンズ戦をともに4勝2敗で勝ち越しできれば、少々話は早いかもしれませんが優勝の「ゆ」の字くらい見えてくるのではないでしょうか。
少なくともAクラス入りは近づくと考えています。
私自身、長年イーグルスファンをさせていただき、開幕から好スタートを切ったシーズンも知っています。これまでは主力選手や好調な選手が離脱した時の急ブレーキが激しく、それによって急転直下した辛い記憶もたくさんあります。
しかし今シーズンの戦力を考えると、この「急ブレーキ」は起きにくいように感じます。
先発投手が踏ん張って中継ぎ陣に繋ぎ、野手陣が相手の先発投手をどこで捉えられるか。
この辺りが肝になりそうな2カードではないでしょうか。
なお、来週のライオンズ戦からはついに観客を入れての試合となります。制限があるのでまだまだ元通りとはいきませんが、引き続きテレビやネット、そして現地で観戦できる皆さんの応援で優勝を目指していきましょう!
「テンつうしん」と申します。2006年からイーグルスファン/選手起用・采配・成績・チーム編成などを予想したり考えたりするのが好きです/個人運営ブログにてコラムなど書いている個人アカウント。発言内容は個人の見解です。
新聞や大手メディアでは書けないイーグルスファン視点で記事を企画、執筆するように心掛けています。
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