【2023総括】投打の誤算とニューヒーロー誕生・石井監督退任でようやく新時代の幕開けか

10月10日の千葉ロッテマリーンズ戦をもって2023シーズンが終了。
我らが東北楽天ゴールデンイーグルスは70勝71敗2分・4位に終わりました。

近年の成績でみれば2021年にGM兼任で就任した石井一久監督のもと、3位→4位そして4位と優勝はおろか本拠地でのクライマックスシリーズ開催も叶わず。
昨シーズンから何度も「石井一久氏は監督を辞めるべき」と言ってきましたが、今シーズンの結果を受けてようやく監督辞任となりました。
※原稿執筆中に公式発表

今シーズンは最大13もの借金を抱えて最下位に低迷した時期もありました。
そこから見れば終盤では2位の可能性まで考えられたため、選手やコーチ陣は「よく頑張った」と評価してもいいでしょう。

投打ともに誤算がありました。
だからこそ最下位に低迷したわけですが、一方で成長や好材料もあったからこそシーズン最終戦までAクラス入りの可能性があったともいえます。

昨シーズンは序盤に快走して失速。
今シーズンは序盤に苦戦して、このままズルズル終わるかと思いきや、何とか粘りました。
そういった意味で、2年連続で同じ4位という順位にはなりましたが、今シーズンの方が来シーズン以降への期待は持てる1年間だったように感じます。

具体的に成績や選手もピックアップしながら、投打の誤算と成長、さらには新体制について考えていきたいと思います。

シーズン成績

まずはチームとしての各種シーズン成績をみていきましょう。

パ・リーグ順位

70勝71敗2分 勝率.496 4位(2位と1.5ゲーム差)

ご存知の通り、今シーズンのパ・リーグはオリックス・バファローズが独走してリーグ3連覇を達成。
それまで「万年Bクラス」だったチームが嘘のように、2020→2021の最下位→リーグ優勝から一気に1強時代へ突入しました。

こうした影響もあって2~4位のAクラスCS争いが激化。
最後の最後まで分からない異例の展開となり、シーズン最終戦で対戦した千葉ロッテは「勝てば2位、引き分けで3位、負ければ4位」という超異例の状況となりました。

シーズン最終戦に勝てば3位だったイーグルスは結果としては完敗。
借金1で4位Bクラスとなりました。

とはいえ冒頭でも触れたとおり、一時は13の借金で最下位だったことを考えれば、よく這い上がってきたともいえます。

打撃成績

打率.244(3)/513得点(2)/104本塁打(2タイ)/102盗塁(1)

近年は得点力が課題でした。
今シーズン序盤も主軸の不振で伸び悩み、チーム打率や得点数も厳しい状況にありました。
しかし、主軸と若手が徐々に成績を伸ばし始め、チーム打率はシーズン中盤あたりから3位と好位置に。
本塁打数はリーグトップクラスとなり、得点数も増加。
更には長年の課題だった盗塁数が飛躍的に伸び、最終的には2位ライオンズに22個もの差をつけてリーグ1位を記録。
個人としても小深田大翔選手が球団史上2人目、聖澤諒氏以来の盗塁王獲得と明るいニュースになりました。

投手・守備成績

防御率3.52(6)/556失点(6)/82失策(4)

先発・中継ぎ・抑えとバランスの良かった投手陣が今シーズンは崩れました。
打線は上向いた一方で投手陣はなかなか立て直せず、チーム防御率と失点数はリーグワースト
昨シーズン少なかった失策数も増え、ディフェンス面での脆さが最後まで痛手となりました。

513得点に対して556失点では流石にAクラスは厳しいものです。

投打の誤算

開幕当初の戦力を考えればAクラス入りも十分考えられただけに、シーズンを通して誤算があったからこそ4位に終わったのは間違いありません。

主軸の浅村・島内・フランコはかみ合わず

今シーズン打線の主軸となったのが浅村・島内に加えて新外国人のマイケル・フランコ。
この3人が活躍すれば課題の得点力は改善するだろうと思われていましたが、シーズン序盤は大苦戦。
3人揃って打率1割台と目も当てらない状態が続き、チームも低迷しました。

このうち浅村栄斗選手は6月の交流戦あたりから復調
徐々に状態を上げていき、ホームランも増えてくるとシーズン途中では本塁打と打点の二冠王の可能性も浮上しました。
結果的に打点王獲得はならずも、26本塁打でホームラン王に輝いたのは流石の調整力・底力です。

一方、島内宏明選手も出場を続けますが一向に状態が上がらず。
石井一久監督の後手後手判断によって、ようやく二軍調整。
終盤で復帰するも時すでに遅し。
昨シーズンの実績を考えれば不十分な成績に終わりました。

フランコ選手も序盤はホームランやタイムリーなど見せ場を作りますが、夏場以降は徐々に出場数が減少。
終盤に至ってはベンチ入りすらせず、消えてしまいました。
メジャーの実績も日本のプロ野球では通用しなかったようです。

試合を作れない先発投手・試合を壊す中継ぎ投手

近年安定感のあった投手陣も今シーズンは崩れました。

先発投手が試合を作れないとチームは劣勢となり、先発がやっとこ試合を作っても中継ぎがぶち壊す

先発投手陣の中では田中将大、瀧中瞭太、早川隆久が誤算に終わりました。
中でも田中将大は一時防御率5点台まで悪化するなど、もはやお荷物状態でしたが、契約か忖度か、石井監督は先発ローテーションから外すことなく最後まで起用し続けました。
日米通算200勝まであと3勝という、偉大なはずなのにチームとしては厄介な状況も関係あったと思われます。
来シーズンに向けて大幅減俸は必至。さらに記録達成後は状態次第で中継ぎ転向も考えるべきです。

若手で飛躍が期待された瀧中・早川もローテーションを守れず。
結局はベテランの岸孝之投手、則本昂大投手、そしてルーキーの荘司康誠投手が奮闘する構図に。

中継ぎ陣は昨シーズン結果を出した宮森と西口直人が誤算
炎上して負け投手になるなど苦戦したことでチームとしても勝てず。
経験豊富な宋家豪と酒居が出遅れ、ルーキーから大抜擢の伊藤茉央も序盤だけで終わりました。

シーズン通しては安樂智大投手と、抜群の安定感でセーブ王を獲得した松井裕樹投手のみが希望の光。
それでは、なかなか勝てません。

投打のニューヒーロー

一方で、終盤の粘りや8連勝など勢いに乗れたのは若手の飛躍があったからこそです。
投打のニューヒーロー、飛躍した若手選手をみていきましょう。

小深田 大翔

134試合 打率.258(477打数123安打) 5本塁打 37打点 36盗塁

まず何と言っても小深田大翔選手。
前述の通り、球団史上2人目の盗塁王獲得をはじめ、ほぼシーズンフル出場を果たしました。
守備ではショートを中心にサードや外野もこなすユーティリティぶりで大車輪の活躍といっていいでしょう。
出場試合数をはじめ打席、安打、三塁打、本塁打、打点、盗塁いずれもキャリアハイとなりました。
※守備位置の起用は「ショートを中心に」ではなかったので訂正いたします。

まさに素晴らしい活躍!
来シーズンは不動のリードオフマンとしての期待がかかります。

この人以来の盗塁王!

村林 一輝

98試合 打率.256(301打数77安打) 2本塁打 32打点 11盗塁

シーズン序盤は山崎剛選手に譲ってしまったスタメンの座も、打撃不振から巡ってきたチャンスで見事に掴み取ったのが村林一輝選手。
これまでは守備固めや代走での出場がほとんどだった高卒7年目が打撃で見せてくれました。

一時は打率.350を超えるハイアベレージを記録。
流石に終盤は下がってきましたが、3割打者が2名しかいなかった今シーズンのパ・リーグにおいては評価すべき成績です。
こちらも出場試合数をはじめ打席、安打、本塁打、打点、盗塁いずれもキャリアハイとなりました。

小深田がサードや外野ならショート。浅村がDHならセカンドと二遊間をしっかり固めています。
守備での好プレーも頻繁に見られたため、来シーズンもスタメンの座をガッチリと確保して欲しいですね。

小郷 裕哉

120試合 打率.262(390打数102安打) 10本塁打 49打点 13盗塁

プロ入り5年目の小郷裕哉外野手も今シーズンは大きく飛躍しました。
同期入団の辰己涼介・太田光が先にレギュラー定着しつつある中で、ようやく出てきてくれました。

120試合に出場して二桁10本塁打と長打力も見せつつ、打点や盗塁とチームの得点源となったのは大いに評価できます。
小深田、村林同様に出場試合数をはじめ打席、安打、本塁打、打点、盗塁いずれもキャリアハイとなりました。
外野の守備では落球など致命的なエラーもあったのは課題ですが、来シーズンは打撃・守備どちらも安定感増すことが期待されます。

応援歌はこの人から!

荘司 康誠

19登板 5勝3敗 防御率3.36 109 2/3投球回 93奪三振

投手陣からは期待のドラフト1位ルーキー荘司康誠投手が、概ね期待通りの活躍を見せてくれました。
まず何と言ってもシーズンを通してローテーションを守ったのは大いに評価できます。
プロ初勝利こそ打線の援護が乏しくやや遅れましたが、何より19試合に登板して3敗しかしていないのが素晴らしい。
打線の援護があれば10勝近くできたのではないでしょうか。

2年目となる来シーズンも注目です。

渡辺 翔太

51登板 8勝3敗 25ホールド 防御率2.40 48 2/3投球回 41奪三振

中継ぎ陣が誤算だった中で、見事にチャンスを掴んだのがドラフト6位ルーキーの渡辺翔太投手。
プロ初登板から連続無失点を記録し、一時は17戦連続無失点など素晴らしい安定感で一躍セットアッパーの座を獲得

安樂、宋家豪、酒居といった実績ある中継ぎ陣も出遅れや不安定感があっただけに、救世主となりました。

まず今シーズンの疲れをしっかり取って欲しいのと、初めてのオフシーズンをどう過ごすか。
そして2年目の来シーズンは開幕から活躍してくれるかどうか。

チームにとっても大事な存在となっています。

内 星龍

53登板 4勝2敗 7ホールド 防御率2.28 55 1/3投球回 35奪三振

2021年ドラフト6位、プロ入り2年目の内星龍投手も厳しいブルペン事情の中で奮闘しました。
渡辺を超える53試合に登板して防御率2.28の安定感はお見事。
山本由伸投手の投球フォームに似ていることで話題となりましたが、しっかりと結果でも話題になっています。

西口の戦力外(育成再契約打診)も発表されているだけに、来シーズンは開幕からブルペンを支えて欲しいですね。

待望の新監督誕生は決定

監督就任3シーズン目にして2年連続Bクラスとなった責任を取り、石井一久監督が退任するとの報道が出ています。
記事公開日の2023年10月12日時点で球団からの正式発表こそないので未確定ですが、監督退任は間違いないでしょう。
※という原稿を書いていた、まさにその最中に石井一久監督の退任とシニアディレクター就任が正式発表されました。

私はかねて、昨シーズンのうちから早々に石井一久監督は退任すべきと意見してきましたが、なかなか「なり手がいない」球団事情も理解はしています。

シーズン途中での退任こそ実現しませんでしたが、石井一久監督の退任が確定したのは、ほっと一安心です。
すでにTwitterや過去の記事でも書いているのでこれ以上は控えますが、GMとしては素晴らしく、監督としては三流でした。

重要な後任探し

イーグルスにとって近年の監督事情は決して順調とは言えません。

2018年は梨田昌孝氏がシーズン途中で辞任。
平石洋介氏が監督代行となり、翌年そのまま監督に就任。
前年最下位から3位Aクラスまで押し上げましたが、石井一久GMは解任と判断しました。

2020年は三木肇監督が就任も4位に終わり、2021年から、ある意味「仕方なく」自身が監督就任した経緯もあります。

結局のところ優勝争いはできず、「常勝軍団」は夢に終わりました。

イーグルスにとっては4年ぶりの監督交代となります。
三木肇氏が現在も二軍監督をしていることを考えれば、もしそれ以外の監督就任となれば久々に「新しい顔の誕生」とも言えます。

今江敏晃一軍打撃コーチ有力説

今シーズン途中から一軍打撃コーチに就任した今江敏晃コーチの監督就任が最有力候補と一部では報道されています。
確かに今江敏晃コーチなら引退後は二軍で打撃コーチを務めているだけに、若手の指導経験は豊富です。

一軍でも「ここぞ」という時にネクストの選手に耳打ちする姿が中継でもよく映っていました。
石井一久氏に比べればリーダーシップはあるでしょう。
あとは監督としての采配・引き出しをこれから増やしていくのが課題と言えますが、決定すれば楽しみです。

チーム内での配置転換という視点からすれば、前述の通り2020年に一軍監督に就任した三木肇二軍監督の昇格も考えられなくはない。
その場合は今江敏晃コーチを二軍監督にするなど、チーム状況をよく知る首脳陣での配置転換もあり得ます。

外部から招へいするより時間的にはかかりませんので、ドラフトも含め早々に来シーズンの準備に着手できるのはメリットといえます。
その間に2025年以降に向けた交渉を進める、というのもアリかもしれません。

サプライズなら古田敦也氏・山崎武司氏・ラミレス氏を予想

とはいえ、現時点でまだ新監督については公式発表されていません。
石井一久氏がシニアディレクターに就任するということは、監督の後任探しも含めた交渉事にあたる可能性は大いに考えられます。

それだけに大きな注目となりますが、私自身が考えるサプライズ的な監督後任候補は「古田敦也氏・山崎武司氏・ラミレス氏」の3名です。

古田 敦也氏

ご存知の通り、ヤクルトスワローズ一筋で日本一も経験した名捕手の古田敦也氏。
2006年と2007年の2シーズンにわたって選手兼任監督として監督を経験。
一方で、現役引退および監督退任となった2007年オフ以降は現場でユニフォームを着ることなく、現在はYouTubeや解説を中心に活動されています。

現役時代は野村克也氏から多くの指導を受けた「野村イズムの継承者」としても有名です。
野村克也氏自身もイーグルスの監督だったことをはじめ、石井一久氏ら多くの関係者が在籍しているだけに全く縁もゆかりも無いとは言えません。

それこそシニアディレクターに就任した石井一久氏、最初の大仕事で交渉にあたる可能性も「無くはない」。

現役時代の経験はもちろん、YouTubeチャンネルでは数々の名選手をゲストに招いて技術論を数多く語っています。
そういった意味で現場から離れているものの、技術的な情報は相当吸収しているといえるでしょう。
現役時代に在籍のなかったパ・リーグだからこそ、引き受けてくれる可能性もあります。

YouTubeチャンネルの方が楽しそうなので難しいとは思いますが、果たして。

山崎 武司氏

球団OBにして球団史上初のホームラン王と打点王の二冠に輝いた山崎武司氏。
球団創設間もない弱小チームだったイーグルスにおいて、自身も低迷から復活してタイトル獲得したという意味で思い入れもあると推測されます。
実際にイーグルスでも7シーズンプレーしており、野村克也氏の教えも受けています。

指導者経験こそないものの、野村克也氏の教えで自身のバッティングを蘇らせたように、現役時代とは打って変わって意外と理論的な采配をしてくれるのではと期待してしまいます。
また采配だけでなく、選手からの信頼や人望もありそうなので、そういった意味でも候補としては考えられます。

アレックス・ラミレス氏

ここまで野村克也氏ゆかりという文脈でピックアップしてきましたが、最後は横浜DeNAベイスターズで監督を務めたアレックス・ラミレス氏の可能性も探りたいところ。

現役時代から日本のプロ野球を研究、適応して数々の好成績を記録したのはもちろん、苦戦続きのベイスターズを立て直した手腕は指導者としても魅力的

イーグルスとは縁もゆかりもありませんが、今年7月に公開された高橋尚成氏のYouTubeチャンネルで「どの球団でもオファーがあればGMなどに就任したい」と意欲を見せています。
動画の中では監督よりもGMとしてチームを立て直したい、といった趣旨ではありましたが、今まさに低迷するチームで言うとパ・リーグ最下位の日本ハムは新庄監督、5位の西武は松井稼頭央監督の続投が決まっています。

セ・リーグも最下位中日は立浪監督がまさかの続投が決まり、5位に低迷したヤクルトは早々に高津監督の続投が決定済み。4位巨人も阿部慎之助新監督就任が発表され、ベイスターズは現行体制から変わりそうにない状況です。

強いて言えば、ソフトバンクの藤本監督は3位でAクラス入りしたものの、その采配や選手起用にはファンからの批判も多く、監督交代の可能性はあります。

未知数ではありますが、可能性として考えられなくもない状況です。

それこそ石井一久氏の交渉でGMに就任してもらい、来シーズンオフには石井一久氏が退団する、なんてシナリオもあり得なくはないでしょう。
監督人事ではないですが、重要なポストなので考えられます。

来シーズンの順位予想

基本は3位か4位も監督次第
投打がかみ合い続ければ2位までは

今シーズンはオリックスが独走してリーグ3連覇を達成。
クライマックスシリーズや日本シリーズがどうなるか分かりませんが、来シーズンも中嶋監督続投は決定済み。
山本由伸投手がメジャー移籍する可能性は高いものの、すでに次なる若手も誕生しており、本当に隙がありません。

とはいえ、それ以外の5チームに大きな差はない状況です。
最終的に2位で終えた千葉ロッテも戦力的に充実しているとは言い難い反面、吉井監督のもと徹底したマネジメントと巧みな采配でAクラス入りしました。

そういった意味で、イーグルスも戦力的にダウンする部分と楽しみな部分の双方あります。
そして何より、誰が監督に就任するかで大きく変わると考えられます。

現時点で来シーズンの順位予想は非常に難しいところですが、最低でもAクラス争いには加わっていけるのではないかと考えています。
もちろん王者オリックスに立ち向かって欲しいですが、何としてもAクラス入りを果たすのが現実的には大きな目標です。

3位か4位をベースに、投打がかみ合い続ければ2位まではあるでしょう。

まず直近の選手や首脳陣の去就には注目です。

関連記事一覧

  • コメント ( 2 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. 墨田純

    記事の内容には同意ですが一つ指摘させてもらうと小深田は今シーズンほとんどショートを守っておらず(大差負け試合の終盤のみ)、村林のスタメン出場はほとんどがショートだったはずです(試合に出始めた時期は山崎ショート村林サードもあり)。いずれにしても二人とも大活躍だったことには変わりないので来年にもきたいですね。

    • イーグルスファン通信【編集長】

      コメントいただきありがとうございます。
      仰る通り、小深田大翔選手はショートの方が少なかったですね。ご指摘感謝いたします!
      来シーズンも開幕から期待したいですね!

CAPTCHA