最下位からの大逆転には打線の得点力が必須!交流戦5割以上を目指して背水の陣が始まる
最下位だが、残り99試合。
昨シーズンとは正反対に開幕ダッシュは大失敗。
借金10の最下位に低迷する我らが東北楽天ゴールデンイーグルス。
2023年5月30日の次カードから交流戦がスタートします。
交流戦前最後のカードは2勝1敗と7カードぶりの勝ち越しを決めて流れが変わりそうな雰囲気もありますが、どこまで健闘できるか。
最下位からは上がるしかありません。
良くも悪くも、まだまだ先は分からない。
今後浮上するために必要な要素と交流戦に求められる結果を考えていきます。
目次
現状の成績
例によって、まずは動かぬ証拠、各種成績(数字)から整理していきましょう。
※いずれも2023年5月28日終了時点
※カッコ内はパ・リーグ内順位
44試合17勝26敗1分勝率.395(6位)
最大10あった借金は直近のカードで何とか1つ減らし、それでも借金9の最下位と低迷。
パ・リーグで唯一の勝率3割台と苦しい状況です。
打率.209(6)/129得点(6)/37本塁打(2)/36盗塁(1)
前回掲載した記事でまとめた5月7日終了時点と傾向は変わらず。
盗塁数リーグ1位、本塁打数リーグ2位と上位にいながら打率と得点が極端に悪く、これがチームの順位に直結していると言っても過言ではないでしょう。
スタメンで出場する野手に「3割打者」がいないのも深刻です。
防御率3.28(6)/167失点(6)/25失策(3タイ)
こちらも前回掲載した記事でまとめた5月7日終了時点と傾向はほとんど変わらず。
むしろ失点数もリーグ最下位に悪化しており、投打が全くかみ合っていないと言えます。
得点力不足は中堅ベテランに頼むしかない
投手成績も厳しい状況ではありますが、とにかく得点を取るしか勝つ方法はありません。
開幕当初は若手と中堅をバランスよく起用していた印象ですが、結局のところ主砲の浅村栄斗選手を中心とした中堅・ベテランそして助っ人に頼るしかありません。
これが残り50試合を切ってきたならば若手育成に舵を切るべきですが、まだ残り99試合。
若手に全振りするには早すぎます。
交流戦前最後のカードとなった日ハム戦でも浅村栄斗選手の逆転ツーランや岡島豪郎選手のサヨナラ打など、最後に決めるのは経験と技術のある選手となっています。
もちろん、それまでのつなぎとして若手の活躍もありますが、土壇場で力を発揮するのは中堅ベテラン勢という構図がいまのチーム状況では現実的です。
「常勝軍団を作る」と豪語した石井一久当時GMの方針からすれば、チーム作りは失敗に終わっていると言えます。
とはいえ、すでに目の前に試合がある状況なので、まずは勝つしかありません。
とにかく浅村・島内・フランコ
交流戦という短期決戦において、浅村・島内・フランコが打率3割以上の成績を残してくれば、チームの浮上も十分にあり得るでしょう。
開幕当初に比べると多少は状態が上がっているように感じますが、本来の実力を考えれば全く物足りない状況です。
現状、山﨑剛と小深田選手が躍動しているだけに、彼らがチャンスメイクして主軸がしっかりと返す。
この流れを交流戦で作れるかどうか。
対戦経験が浅い交流戦だからこそ、思い切ってぶつかって欲しいものです。
まず交流戦でしっかりと浅村・島内・フランコが得点につながるバッティングをしてくれるかどうか。
交流戦でできなければ、その後のリーグ戦も相当厳しい状況は続くでしょう。
このまま最下位で低空飛行も十分考えられます。
残り99試合とはいえ、流石に「調整中」では済まされない時期に入っていきます。
浅村・フランコは復調気配
浅村とフランコには復調気配がみられます。
ひとつのバロメーターとして、2選手ともに出塁率が3割に乗ってきました。
打率は依然として2割前半は情けない限りですが、自分の打てる球を待てる姿勢には好感が持てます。
一方でいまだに打率1割台と低迷している島内。
チームの生え抜きとして初の100本塁打を達成したのはお見事ですが、求められるのは勝利の一打。
そういった意味で打率1割台、出塁率も2割台では物足りません。
交流戦でも浮上しないようならバッサリとスタメン落ち二軍降格も考えるべきです。
とはいえ、開幕前の契約更改ではFA宣言をするなど、少々厄介な面も。
首脳陣の苦労も島内に関しては同情します。
中堅ベテランの後押し
さらに前述の岡島をはじめ鈴木大地、西川遥輝、銀次といった中堅ベテラン勢の頑張りも必要です。
本来は、ここに辰己涼介や茂木栄五郎といった充実期を迎える選手たちがスタメンにいなければならないですが、残念ながら厳しい状況。
チーム低迷、誤算の要因ともいえますが、起きている現実は変えられません。
結果を求める今の状況においては、中堅ベテランを使ってでも勝ちにいくしかありません。
繰り返しますが、諦めるにはまだ早い。
一方、交流戦でも負け越すようなら、いよいよ若手育成に全振りしてもいいでしょう。
むしろ、そうするべきです。
交流戦の結果次第で、首脳陣も含めた今後のチーム編成や方向性を決めていく必要があると考えています。
投手陣も不安定
先発・中継ぎ陣も昨シーズンまでの成績を考えると物足りない状況。全体的に不安定です。
先発はベテランと若手で命運が分かれる
田中将大・則本昂大・岸孝之の三本柱が打ち込まれるシーンが目立っています。
もちろん良いピッチングをする試合もありますが、打線の援護がなかったり、投打がかみ合っていません。
だからこそ最下位なわけで、厳しい現実となっています。
一方、朗報と言えるのはルーキーの荘司康誠康生投手や早川隆久投手。
荘司は好投しながら未だにプロ未勝利、早川も防御率1.59ながら2勝3敗は非常にもったいない。
この辺りも前述の通り、打線の援護しかありません。
ここ数年、先発投手陣は中堅ベテラン勢に依存してきたので、ベテラン勢の不振を機に若手が上がってくる構図自体は悪くない。
それにしても投打がかみ合っておらず、この辺りがかみ合ってくれば上位浮上の可能性はあり得るでしょう。
逆にいま状態が良い先発投手が崩れる前に、何とか勝利を積み重ねなければ、さらに借金は増えていくでしょう。
若手を積極起用も経験不足が露呈
中継ぎ陣もチグハグな采配・起用が続いており、この辺りは石井一久監督はじめ首脳陣の責任を感じます。
経験と実績のある宋家豪・酒居知史が戻ってきました。
安樂・酒居・宋家豪から松井裕樹へつなぐ継投に固め、点差が開いたケースで西口・伊藤・鈴木翔天を起用する采配にすべきです。
特に昨シーズンよかった西口直人が打ち込まれており、明らかに経験不足を露呈しています。
特定の投手をやたらと起用する采配にも疑問があるので首脳陣と選手双方に課題あり。
とにかく今後は1点でもリードしている場合は経験と実績ある投手を起用していくしかありません。
いまの投手陣に求められるのは、このくらいが現実ではないでしょうか。
松井裕樹投手は一度オリックス戦で打たれましたが、全く心配していません。
あの試合も展開的にプレッシャーがかかりすぎていただけで、また本来の投球をしてくれるでしょう。
交流戦5割以上を目指して
イーグルスにとって直近の交流戦成績は勝率5割前後がほとんどです。
良くも悪くも無難に終わっていますが、結果としてシーズンも微妙な順位で終わっています。
そう考えると今シーズンはすでにマイナスからのスタート。
当然、最低でも勝率5割以上を目指していかないと、パ・リーグとの対戦に戻っても厳しいでしょう。
イーグルス打線は対戦が少ない投手を苦手にする傾向があるだけに、期待は今一つ持てませんが、選手を信じるしかありません。
仮に交流戦でも大きく負け越すようなことがあれば、石井一久監督の立場も危ういでしょう。
それはそれで次の監督にシフトしてくれれば面白いので、内心、交流戦で負けが込むパターンも想像してしまう自分が嫌なものです。
それはさておき、幸い、試合中継をみていると選手たちの表情や雰囲気は悪くないように感じます。
チーム成績が成績だけに、開き直っているとも考えられますが、いずれにしても上がるだけです。
交流戦5割以上を目指して、打線の奮起が重要になります。
投手陣も決して良くないですが、やりくりする中で安定感を増してもらうしかありません。
監督は下手に打線をいじらず、中継ぎ投手の起用も実績ある投手から積極的に登板させてくれれば、それでいい。
イーグルスファンとしてはイマイチ盛り上がりに欠ける状態で交流戦に入りますが、終わるころに「おやおや?もしやAクラスにいけるか?」と思わせてくれることを願います。
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