交流戦初の勝ち越し・首位再浮上から抜け出せるか

交流戦2カード目を迎えた楽天イーグルスは敵地ナゴヤドームで中日ドラゴンズとの3連戦。
以前として上位争いは混戦模様のパ・リーグにおいて、交流戦は相手チームの勝敗も順位に大きく影響する。
前のカードでやや打線の元気が無くなってきた雰囲気もあっただけに、このカードで打線が再び奮起するか注目された。

今カードの戦評(対中日ドラゴンズ1~3回戦)

今カード初戦は今季4勝をマークしている辛島が先発。対する中日ドラゴンズも6勝目をかけた柳が先発。
ロースコアが予想されたが、辛島が立ち上がりから押し出しによって先制を許すと、2回裏にはベテラン藤井に3ランを浴びて4失点。辛島が早々に降板すると、後を託された西宮、今野も踏ん張れず3-13で大敗した。打線は相手チームと同じ12安打を放つも3点しか取れず、対照的な試合内容となった。

初戦で大敗を喫し、嫌な流れの中で2戦目を迎えたイーグルスは岸が先発。また、この日は野手のスタメンは8人中4人がルーキーを起用する大胆な作戦に出た平石監督。まず投げては先発の岸が要所を締めて7回1失点と好投。打っては2回表にドラフト7位・小郷の遊ゴロの間に1点を取って先制した。しかし、その後は相手先発ロメロから追加点が奪えずロースコアで試合が流れたが、7回表にドラフト1位・辰己の二塁打でチャンスを作ると、再び小郷の打席でスクイズを敢行。見事に決めて追加点を挙げ、これが決勝点となって2-1で勝利した。

勝ち越しをかけた3戦目は3回表に相手のエラーとブラッシュの適時二塁打で幸先よく3点を先制。その後も5回表に銀次の適時打と辰己の押し出し四球によって2点を加えて有利に試合を進めた。投げては先発の美馬が6回1失点で試合を作ると、宋家豪、高梨、ブセニッツ、松井裕樹のリレーでリードを守り、5-2で勝利。今季の交流戦最初の勝ち越しを決めた。

先発陣の総評

初戦の辛島が3回4失点で降板して試合を作れず、その後の中継ぎ投手も悪い流れを断ち切れなった。この日先発マスクを被った堀内との相性が合わなかったのか、明確な原因は分からないが、いずれにしても初回に押し出し四球で失点したのが痛かった。中日ドラゴンズは今季から与田監督が指揮を執っている。与田監督と言えばご存知の通り、昨シーズンまで楽天イーグルスの投手コーチを務めていた人物。投手陣においては手の内を明かされていると言っても過言ではない中で苦しい試合展開となった。

続く2戦目は岸が登板。コントロールが持ち味なのは言うまでもないが、この日はやや制球が乱れる場面もあった。それでも、ここぞという時にストレートが低めに決まったり、変化球でかわすことが出来るのが最大の強み。良い時に比べれば物足りない内容ではあったが、それでも7回1失点にまとめることが出来るのは一流投手の証と言える。

3戦目に先発した美馬も6安打を浴びながら1失点に抑え、試合を作った。ここ3試合はいずれも2失点以内に抑えて3連勝となっているだけに、悪い時のような大量失点することが無ければ計算できる投手であることは間違いない。

中継ぎ陣の総評

カード初戦は西宮、今野が打たれて大差負けの要因となった。仕方ないと言えば仕方ないが、こういった展開の時に踏ん張れると首脳陣の評価も大きく変わってくる。

僅差の展開や勝ち試合で登板する中継ぎ陣は相変わらず安定しており、ここまでの躍進を支えていると言っても過言ではない。
巨人戦で救援に失敗した松井裕樹も2戦目の1点差、3戦目の3点差をキッチリと守り、既に19セーブをマークしている。その分だけ登板機会が多く疲労も懸念されるが、守護神にとって登板機会が多いのはチーム状況が良いことの証であるだけに、この状態を維持していって欲しいと誰もが願っていることだろう。この調子でいけばセーブ王のタイトルも現実味を帯びてくる。

ここまでの躍進を支える守護神には何とかタイトルを獲ってもらいたい。

野手陣の総評

前のカードで湿りがちだった打線だが、ここに来てやや好不調の差が分かれてきた印象がある。
開幕から4番を打ってきた島内は巨人戦での負傷の影響もあるのか、慎重な起用となっている。今カードは1試合の出場にとどまり、4打数1安打だった。
また開幕から好調を維持してきたウィーラーも初戦こそ4打数1安打だったが2戦目は4打席連続三振と完全に沈黙。カード3戦目は控えに回り、結局出番はなかった。

一方で、今カードでは何と言ってもルーキーの活躍が光った。戦評にも書いた通り、今カード2戦目は4人のルーキーがスタメン出場した。小郷の活躍で勝利したのもそうだが、ドラフト2位・太田光が先発マスクを被り、エース岸をリード。ブセニッツ、松井裕樹と中継ぎ陣もリードして1失点に抑えた点も高く評価できる。渡邊佳明もバントをきっちり決め、守備も内外野でそつなくこなすユーティリティぶりを発揮。辰己も守備でスーパープレーが飛び出すなど、しっかりと戦力として計算できるだけの活躍を見せた。

チームの総評

野手に関して言えばベテラン、中堅選手らがいるとはいえ、1年を通して好調を維持するのは難しい。そこにルーキーや若手選手が加わり、単なる経験を積ませる場ではなく、戦力として加わることが出来ることで層が厚くなるのは間違いない。

まさにベテランからルーキーまでチーム一丸となって掴んだカード勝ち越しだったと言えるでしょう。

また、カード3戦目はパ・リーグの勝利が楽天イーグルスのみとなり、単独勝利することが出来た。これでまた首位に浮上することが出来たわけだが、こうした順位の変動は交流戦ならではと言える。
とはいえ、逆に自チームだけが敗戦するという恐れもある。とにかく目の前の試合を勝つことに集中し、ベテラン、ルーキー問わず毎試合違う選手が活躍する好循環が維持できれば交流戦でも上位争いができ、延いてはパ・リーグの混戦を抜け出すきっかけになるかもしれない。

交流戦の熱い戦いはまだまだ続く。

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イーグルスファン通信【編集長】

2006年の野村克也監督時代からのイーグルスファン。本格的に応援し始めたのは2016年頃から。関東拠点のため1軍の現地観戦はZOZOマリン、メットライフがメイン。交流戦でのハマスタ、神宮、東京ドームは外せない。 イーグルスファンならではのコンテンツを心掛けて執筆しています。

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