今季の交流戦・初カードは接戦の末に負け越し

令和初の交流戦が開幕した。単独首位で交流戦を迎えた楽天イーグルスは本拠地で巨人を迎えてのカードとなった。
巨人と言えば、言うまでも無くセ・リーグの常勝軍団である。今季は広島から丸、西武から炭谷らが加入し補強を行なった。
とはいえ、楽天イーグルスもここまで首位を走り、自慢の打撃陣が猛威を振るうかと期待されたが、結果としては1勝2敗で負け越した。
これまでのような打線の奮起が見られなかっただけに、今後の交流戦を占う意味でも分析していきたい。

今カードの戦評(対読売巨人軍1~3回戦)

今カード初戦は楽天の先発・塩見、巨人の先発・今村という両左腕の投げ合いとなった。巨人が5回表に陽岱鋼のソロ本塁打で先制したが、すぐさまその裏にブラッシュの今季第17号となるソロ本塁打で同点に追いついた。その後、8回裏に浅村が勝ち越しとなるソロ本塁打を放ってリードしたが、9回表に登板した守護神・松井裕樹がビヤヌエバに逆転2ランを浴びて万事休す。2-3で悔しい逆転負けを喫した。

2戦目は一進一退の攻防となった。2回裏にルーキーの渡邊佳明がプロ初打点となる適時打を放って先制。更に4回裏にも茂木の適時打でリードを奪うも、6回、8回と失点して同点となった。迎えた8回裏、銀次の二塁打を皮切りに満塁のチャンスを作ると、ルーキー辰己が押し出しとなる死球で勝ち越し。更に茂木も押し出し四球で2点を追加。結局これが決勝点となり4-2で勝利した。

勝ち越しを賭けた3戦目も投手戦となった。2回表に巨人が先制するが、4回裏に渡邊佳明が押し出し四球を選んで同点に追いついた。しかし6回表に岡本がソロ本塁打を放ち、これが決勝点。1-2で敗れ、今カードは負け越しとなった。

先発陣の総評

今カードは先発陣の好投が目立った。
カード初戦に先発した塩見は7回1失点、10奪三振と巨人打線を圧倒した。チームが敗れたのは残念だったが今季の塩見は復帰してから安定しており、頼もしい限りである。辛島とともに貴重な先発左腕としてこれからの活躍も期待される。

古川は5回1失点と最低限の役割を果たすことが出来た。5回で100球を超えてしまったため降板となったが巨人打線を相手に踏ん張ったのは評価できる。

そして3戦目に先発した石橋も好投した。今季最長となる7回まで投げて2失点。岡本に打たれた本塁打が決勝点となったのは悔やまれるが、ここまで投げることができたのは正直に言って驚いた。まだまだ荒削りな部分もあるが、先発ローテーション入りを果たすためにもコンスタントな活躍が期待される。

中継ぎ陣の総評

カード初戦で松井裕樹が逆転本塁打を浴びて救援失敗となったが、次の試合ですぐさまリベンジを果たした。
中継ぎ陣はどうしても厳しい場面で投げることが多いだけに1度や2度の救援失敗は許容範囲内といえる。
今カードはいずれもロースコアとなったが、先発陣の好投と中継ぎ陣の踏ん張りの功績と言えるだろう。

それだけに負け越しとなったのは悔しい限りだ。

野手陣の総評

前述のように投手陣はロースコアにまとめたが、野手陣が打てなかった。
巨人の投手陣が特段良かったのかは分からないが、のらりくらりと抑えられている印象を受けた。

特にポイントとなったのが2番打者ではないかと考察している。
初戦は今江が2番に入ったが初回で併殺打に倒れるなど今ひとつだった。その後の2、3戦目は大事をとっていた島内が2番に入ったが、2試合通じて9打数1安打と抑え込まれ、本調子とは言えない印象を受けた。

勝利した2戦目も決勝点は押し出しによるもので、チャンスで打てなかったことで突き放すことができず、結果として今カードは全体的に点が入りづらい重たい雰囲気があった。

今カードだけで判断することは出来ないが、果たして巨人の投手陣が良かったのか、それともイーグルスの野手陣が徐々に打てなくなってきているのか。
交流戦を占う意味では非常に重要なだけに、次のカードでどのくらい打てるかどうか、点が取れるかが焦点になる。

チームの総評

交流戦最初のカードを負け越したが、かろうじて首位をキープしている。
交流戦は自チームが敗れても他チームの結果次第で順位の変動がない場合もあるが、逆に言えば他チームが勝って自チームが負けることで順位を離される恐れもある。
とにかく他チームの動向は気にせず、目の前の試合を勝っていくしかない。

今カードは打線が大人しかった点が不安材料となっている。
次のカードでは再び打線が奮起し、元気の良いイーグルス打線を見せて欲しい。

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