オリックスに勝ち越して単独首位をキープ
初カードで2敗1分と負け越したオリックスとの2カード目を迎えた楽天イーグルス。
苦手意識を持たないためにも今カードは勝ち越しが期待され、また球団通算900勝も掛かった重要なカードとなった。
今カードの戦評(対オリックス4~6回戦)
初戦は安樂、山岡という前回と同じマッチアップとなった。
ロースコアが予想されたが、結果的には6本の本塁打が飛び出す空中戦となった。イーグルスはウィーラー、浅村、そして足立に本塁打が出たものの、9回表に青山が頓宮にソロ本塁打を献上してこれが決勝点となり、4-5で敗れた。
2戦目は一時的に離脱していた島内が復帰し、4番に座った。すると3回裏、オコエの先制2ランが飛び出すと、続く浅村がすかさず安打で出塁。そして迎えた島内の第2打席、この日の初スイングがライトスタンドへ飛び込む本塁打となり、一挙4得点。最後は松井裕樹が締めて5-3で勝利した。先発の美馬が7回途中2失点で2勝目を挙げ、球団通算900勝となった。
3戦目は手術から復帰した釜田佳直投手が登板。久しぶりの先発マウンドとなった。
試合が動いたのは2回裏。オリックス先発の松葉が投じた変化球がすっぽ抜け、銀次の頭部を直撃。幸い無事だったようだが、松葉は危険球により退場となった。緊急登板となった荒西に対して釜田の女房役である嶋が甘く入った球を魂込めて振りぬき、先制2ランを放った。
その後も3回裏にウィーラーの犠牲フライとブラッシュの押し出し、4回裏に浅村の適時二塁打で2点を加えて有利に試合を進めた。
釜田は6回途中3失点。その後も継投で逃げ切り、実に655日ぶりの白星を飾った。
先発陣の総評
今カードは安樂、美馬、釜田の先発となったが、結果としては4失点、2失点、3失点と試合を作った。
安樂は前回登板より失点が多くなってしまったが、それでも山岡との投げ合いで役割を果たした。25日には岸が戻ってくるようだが、この内容であれば先発ローテーションに入れても良いのではないだろうか。
今シーズンここまで安定感を見せているのが美馬。則本、岸という2枚看板を欠くなか、ベテラン右腕が奮起している。
先発陣は若手投手が増えている中で精神的にも実力的にも支えとなるベテランがいるのは頼もしい限り。あとは途中離脱することなく、最後までローテーションを守ってほしい。
そして久しぶりの先発復帰、勝ち投手となった釜田。
手術をしてリハビリを乗り越え、更に久しぶりの先発でのマウンド。チームの状態も良いだけに期するものはあったはずだが、6回途中まで投げ、球数は100球を超えていた。
持ち味である切れのあるストレートに決め球のフォーク。制球が定まらないシーンもあったが、久しぶりの登板としては合格ではないだろうか。先発が不足するチーム状況の中で、まさに救世主になれるかどうか、次回の登板にも期待したい。
中継ぎ陣の総評
初戦は青山が打たれて決勝点となったが、こればかりは仕方ない。
先発陣に完投できる投手がいないだけに登板数が多くなっているのは懸念点だが、3戦目はハーマン、松井裕樹の登板無く勝つことが出来た。
層が厚く、上手くローテーションしながら起用していることもあり、中継ぎ陣の踏ん張りこそチームを支える鍵になりそう。
野手陣の総評
島内が復帰し、即本塁打は素晴らしい。それだけでなく、きっちりと四球を選んで出塁するなど、やはり重要な存在であることを改めて実感した。
好材料は浅村の状態がようやく上がってきたことか。打率は2割後半まで上昇してきており、ここぞという場面で打点が取れる勝負強さは健在。3割、30本、100打点に到達すれば自ずとチームの成績も安定してくるでしょう。
チームの総評
前回のカードで負け越したオリックス相手に今度は勝ち越しに成功。これで貯金を6に増やし、単独首位をキープしている。
まだまだシーズン序盤。順位よりも勝ち越しを増やし、着実に貯金を貯めることが重要。
とはいえ、何と言ってもエースの則本、岸が不在の中でこれだけやれているのは正直驚いている。
特に先発陣も序盤で大量失点して早期降板したのは藤平くらいで、ほとんどの投手が5回までは投げている印象。
既にカードは一巡しており、ここまでの戦いで苦戦しているのは、やはりソフトバンク。
もちろん、直接対決を制す必要はあるが、それ以外のカードで勝ち越していくことも重要になりそうだ。
「テンつうしん」と申します。2006年からイーグルスファン/選手起用・采配・成績・チーム編成などを予想したり考えたりするのが好きです/個人運営ブログにてコラムなど書いている個人アカウント。発言内容は個人の見解です。
新聞や大手メディアでは書けないイーグルスファン視点で記事を企画、執筆するように心掛けています。
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