優勝マジックとは?定義や計算方法、記録をまとめてみた

今年も9月に入り、プロ野球のシーズンも佳境に入ってきました。
シーズン終盤になると頻繁に耳にするようになるのが「マジックナンバー(またはマジック)」。
セ・リーグでは今月1日に優勝マジックが点灯していた首位の巨人が阪神に敗れ、2位のDeNAが広島に勝利したため、巨人の優勝マジックが消滅しました。

このようにマジックナンバーは点灯したり消滅したりとややこしくて、どうしてそんなことが起こるのだろう、と疑問に思う方は多いのではないでしょうか?

そこで、今回はマジックナンバーの定義や算出方法などについて例も交えつつ、まとめてみました。

マジックナンバーとは?

「マジックナンバー」は、あるチームがあと何試合勝利したら優勝できるのかを示す数字です。
「優勝マジック」と言ったり、単に「マジック」と呼ぶ場合もあります。
つまり、自力優勝の可能性がリーグで1チームになった場合に発生する数字です。
マジックナンバーの点灯は、同一リーグのその他すべてのチームの自力優勝の可能性がなくなったことを意味します。

また、「自力優勝」とは同一リーグの他のチームの勝敗に関わらずそのチームがリーグ優勝できる状況にあるときに用いられる言葉です。
より詳しく説明すると、あるチームが残り試合を全勝で終えれば他チームの勝敗の如何にかかわらず、必ず優勝できるという意味で、文字通り自チームの成績のみでリーグ優勝できるという意味です。

マジックナンバーの語源

野球のマジックナンバーの語源はビンゴゲームに由来すると言われています。
ビンゴゲームにおいてリーチがかかったときに、特定の数字Aがでたらビンゴが完成する場合、その数字Aをマジックナンバーと呼んでいました。
ビンゴゲームではマジックナンバーは数字Aがでて欲しいという祈りの数字(magic number)であったため、そのmagic numberが「あることの実現のために必要な数字」という意味を持つようになり、スポーツ界においても「あるチームが優勝するまでに必要な最小数値の勝利数」という意味をもつ言葉としてマジックナンバーが使われるようになったと言われています。
野球界においてマジックナンバーが使われるようになったのは1947年頃だそうです。

マジックナンバー点灯条件

日本のプロ野球界では、あるリーグにおいてチームA以外のすべてのチームに自力優勝の可能性が消滅したときにチームAにマジックナンバーが点灯します。
ここで注意すべき点はA以外のチームは自力優勝がなくなっただけであって、優勝の可能性がなくなったわけではないことです。
また、A以外のすべてのチームに自力優勝の可能性がなくなったときは「A以外のチームが全勝したとしてもAが残りの試合を全勝でシーズンを終えればAの勝率がリーグで一番高いとき」という意味です。

マジックナンバー点灯条件をより分かりやすく説明すると、マジック対象チーム(通常はリーグ順位2位のチーム)との残りの直接対決試合数がマジック対象チームとのゲーム差よりも少ないときにマジックナンバーが点灯します。

マジックナンバーの算出方法

マジックナンバーの算出方法には計算式があります。

マジックナンバー(M)」=「残りの試合数」-マジック対象チームとの残り試合数(=Sとする)
(ただし、マジック対象チームとのゲーム差>S)

という計算式になります。

例えば、
・チームAの残り試合数が40
・マジック対象チーム(Bとする)との試合数の残りが6試合
・チームAとチームBとのゲーム差が6
という状況の場合を考えてみましょう。

この翌日の試合でチームAが勝利し、チームBがチームC(チームCの順位は3位以下)に敗戦した場合、チームAの残り試合は39、チームBとの残り試合数6、チームAとBのゲーム差が7になり、チームAにマジックナンバーが点灯します。

この日、チームAに点灯するマジックナンバーは、
M=39-6(7>6)
という計算式になり、マジックナンバーは33となります。

マジックナンバーの減り方

基本的にはマジックは1日で1、もしくは2減ります。
それぞれの減り方の条件は以下の通りです。

マジックが1減る条件

・マジック点灯チーム(A)、マジック対象チーム(B)の両方が勝利した場合
・A、Bの両方が敗戦した場合
・Aが勝利し、Bの試合がない場合
・A、Bの両方が引き分けの場合
・Aの試合がなく、Bが敗した場合

マジックが2減るとき

・Aが勝利し、Bが敗戦した場合

また、
・Aが敗戦し、Bが引き分けだった場合
・Aが引き分けでBが敗戦した場合
・Aが引き分けでBの試合がなかった場合
・Aの試合がなく、Bが引き分けだった場合
はマジックは1つ減るときとマジックが減らないときがあります。

その他にも
・Aが勝ち、Bが引き分けだった場合
・Aが引き分けでBが負けた場合
はマジックは状況により2つ減る場合と1つ減る場合があります。

このようにマジックは通常1つか2つ減りますが、まれに一日に3つ減る場合やマジック対象チームとの直接対決で勝利したにもかかわらず1つしか減らない場合もあります。

マジックナンバーは消滅することもある

冒頭で書いたように、一度点灯したマジックも消滅することはよくあります。
たとえマジックが点灯しているチームであっても自力優勝の可能性のあるチームがほかにでてきた場合にはマジックナンバーは消滅します。
つまり、マジックナンバー点灯後にマジック点灯チームが連敗トンネルに入ってしまい、マジック対象チームが大型連勝した場合には当然ゲーム差が小さくなり、マジックが消滅してしまうことがあるのです。

あまり聞かないけど「逆マジック」もある

これは少し細かい話になりますが、「逆マジック」という言葉もあります。
この逆マジックには2通りの使い方があります。

1つ目は最下位へのカウントダウンのことです。
これは文字通りマジックの反対で、「あと何敗すると最下位になるか」という負のカウントダウンです。
この意味で使われる場合は「裏マジック」、「最下位マジック」と呼ばれることもあります。

2つ目はマジック点灯チームがマジック対象チームより下位にいる場合に使われます。
つまり、マジックナンバーは必ずしも首位のチームにつくという訳ではないということです。

マジックナンバーに関する歴代記録

ここでは、マジックナンバーに関する記録をご紹介します。
日本のプロ野球史においてマジックが最速で点灯したのは、なんと7月6日です。
1965年のこの日、南海ホークス(現・ソフトバンクホークス)にマジック62が点灯しました。
そして、そのまま南海ホークスはリーグ優勝を果たしました。

もう一つの記録はマジック点灯なしでの優勝です。
この記録を作ったのもホークスで、2014年のことです。
この年、ホークスはオリックスと熾烈な首位争いを繰り広げていました。
9月には2位のオリックスにはマジック7が点灯しましたが10月2日のソフトバンクとの直接対決で破れたためオリックスの2位が決定し、ソフトバンクが優勝しました。ちなみに、この10月2日の試合をファンの間では「10.2決戦」と呼ばれています。

これであなたもマジックナンバーを計算できる!

今回は優勝マジックについてご紹介しました。
マジックナンバーは毎年シーズン終盤になると、ほぼ必ずと言っていいほど耳にする言葉です。
マジックナンバーの仕組みは複雑ですが、この記事を読んでマジックナンバーの算出方法などマジックナンバーに関するあれこれを知れば、あなたも真の野球ファンですね!

そして何より、自分が応援するチームにマジックナンバーが点灯すると、いよいよ優勝への道が開けてくると言えます。
毎年、マジックナンバーが点灯するチームは基本1チーム、優勝争いが激しくても2チームです。
長いシーズンを戦う中でマジックナンバーの点灯はファンのみならず、選手や関係者にとっても大きなモチベーションになります。

今シーズン、パ・リーグはホークスとライオンズが激しい優勝争いを繰り広げており、現時点でマジックナンバーは点灯していません。
セ・リーグもジャイアンツが一時点灯したものの、ベイスターズの追い上げてによって再び消滅しています。

今年は例年にないくらい、セパ共に激しい優勝争い、Aクラス争いとなっています。

そうなってくると、たとえ自力優勝が消滅した下位のチームであっても油断は出来ません。
むしろ、この時期になるとなぜか下位のチームに苦戦する上位のチームを見ることも珍しくないでしょう。
やはり、優勝へのマジック点灯はモチベーションが上がると共に、プレッシャーにもなります。
こうしたプレッシャーをチーム全体で跳ね除け、優勝へと突き進むチームがリーグ優勝を手にします。

今年は最後の最後までセ・パ共に注目です!

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イーグルスファン通信【編集長】

イーグルスファン通信【編集長】

2006年の野村克也監督時代からのイーグルスファン。本格的に応援し始めたのは2016年頃から。関東拠点のため1軍の現地観戦はZOZOマリン、メットライフがメイン。交流戦でのハマスタ、神宮、東京ドームは外せない。 イーグルスファンならではのコンテンツを心掛けて執筆しています。

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