2022交流戦総括・苦戦が続くもパ・リーグ失速により首位奪還

2022年5月24日(火)からスタートした「日本生命セ・パ交流戦 2022」(以下、交流戦)が終了。

イーグルスは何とか勝率5割で終え、レギュラーシーズンに戻っていきます。
交流戦に入る前の段階で苦戦を強いられていたチーム状況。
兆しが見えた部分もありますが、パ・リーグは更なる混戦模様。

今回は交流戦の総括と今後についてまとめていきます。

2022交流戦のチーム成績

まずは客観的な判断材料としてチーム成績を見ていきましょう。
※カッコ内は12球団での順位

18戦9勝9敗 勝率.500(4位タイ)

  • ヤクルト:1勝2敗
  • 阪神:2勝1敗
  • DeNA:1勝2敗
  • 巨人:2勝1敗
  • 中日:1勝2敗
  • 広島:2勝1敗

全体としては勝率5割。
貯金は作れませんでしたが借金も無く。
チーム別では3チームに勝ち越し、3チームに負け越し。

数字だけみれば可もなく不可もなくですが、チーム状況からすれば良くやったといってもいいのではないでしょうか。
そのくらいチーム状況が悪かったところからスタートした認識なので、大崩れしなかったのは救いです。

全体をみても交流戦優勝したヤクルトが14勝4敗と圧倒。
貯金を作れたのが阪神、ロッテに留まることを考えれば及第点といえそうです。

打撃成績

打率.228(10)/50得点(10)/9本塁打(9)/9盗塁(8)

GW明け、交流戦前の大失速の要因となった打撃不振は交流戦でも課題となりました。
チーム打撃成績はそれぞれ12球団中、下位。
投手陣の踏ん張りで何とか勝率5割に持っていったといえるでしょう。

投手・守備成績

防御率3.13(8)/56失点(5)/7失策(4)

防御率こそ下位ですが、失点と失策は上位
これが踏ん張れた要因ではないでしょうか。

セパ対戦結果

セ55勝 パ53勝(0分け)

とはいえ、交流戦全体でみればセ・リーグが奮闘しており、パ・リーグは負け越しとなりました。

結果としてホークスとの差が良くも悪くも開かず。
交流戦最終カードではホークスが3連敗したこともあり、イーグルスはパ・リーグ内で首位に返り咲く結果となりました。

交流戦総括

前回の記事で交流戦のポイントはニューヒーローの誕生と書きました。

中でも島内 宏明選手、マルモレホス選手、辰己涼介選手に期待しました。
しかし、残念ながらニューヒーローは現れず

辰己涼介選手が最終カードで1イニング2本塁打とインパクトの強い活躍をしたものの、キーマンとまではいかず。
4月に大活躍した西川遥輝選手が終盤で復調しつつありましたが、交流戦だけでみれば間に合わず。

こうした状況の中、小深田大翔選手と浅村栄斗選手が頼もしい存在となりました。
小深田大翔選手は交流戦の打率.308をマークしてチームトップ。
出塁率.400をマークしたことで続く浅村、島内選手らにチャンスメークしてくれました。

主軸の浅村選手も打率.300/出塁率.380/4本塁打/15打点と状態が上がってきた印象です。
特に15打点は12球団中、大山(阪神)レアード(ロッテ)岡本(巨人)に続く4位。
頼れる打点王が打点を稼ぎ始めてくれると、チームとしても乗って行けるのは間違いないでしょう。

今後のポイント

投手陣は涌井秀章投手の離脱によって先発ローテーションが1枠空いてしまいました。

藤井投手や瀧中瞭太投手らが苦戦したものの、救世主として辛島投手が2勝をマーク
中継ぎ陣もブセニッツ投手が離脱する中、鈴木投手や西口投手ら若手の頑張りもあって踏ん張れています。

課題の打線は西川遥輝選手が終盤で復調気配。
さらにニューヒーローとして期待する辰己涼介選手も打率が上がっているのは好材料です。

活躍した小深田大翔選手も含め、俊足を活かせる選手が出塁して、浅村、島内、銀次、マルモレホス選手らがしっかり返す打線になれば楽しみです。

また、前述の通りパ・リーグ全体が苦戦したため、イーグルスが負けてもホークスも敗れるなどゲーム差が広がりませんでした。
むしろ首位に返り咲くことができたのは奇跡に近い。

そういった意味で今後もパ・リーグは混戦が予想されます。

とにかくポイントは打線の奮起
大量得点とはいわずとも、欲しい所で点が取れれば勝ち切れる投手力を持っています。

打線が文字通り線となって点が取れるか。
得点力が重要になりそうです。

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