2020シーズン初の本拠地・有観客試合!楽天生命パーク宮城・観戦記
去る2020年7月15日(水)、楽天生命パーク宮城で開催された西武ライオンズ戦は2020シーズン初の本拠地・有観客試合となりました。
本来は7月14日(火)にその日を迎える予定でしたが雨天中止となり、ファンにとってはこの日が待ちに待ったその日となりました。
政府の指導により当面は入場者数を上限5,000人とすることになっており、その後もしばらくは座席をフルに使うことは考えづらい状況です。球場内でも徹底した新型コロナウイルス感染拡大防止対策が準備され、ファンにとっても球団関係者にとっても新たな一歩になったと言えます。
この日、私も現地観戦をしましたので今回は『楽天生命パーク宮城・観戦記』と題して球場内での新型コロナウイルス感染拡大防止対策や久しぶりに味わう球場の雰囲気、試合中の様子などをまとめていきたいと思います。
目次
新型コロナウイルス感染拡大防止対策
まずは私が気付いた楽天生命パーク宮城のスタジアム内外で実施されていた新型コロナウイルス感染拡大防止対策をまとめます。
グッズショップの入場規制・一方通行
楽天生命パーク宮城の正面入り口からすぐにあるグッズショップ。
ここでは密になりやすいこともあってか対策として入場規制が実施されていました。
私が到着した時はお客さんの数が少なかったので待たずにすんなり入れましたが、今後来場者数が増えればショップの前で待つ時間が発生することは大いに考えられます。
また人の出入りをコントロールするためか、グッズショップの出入りは一方通行となっていました。従来は入り口側とスタジアム側のどちらからでも入場・退場できましたが、入り口専用の通路が設置されていました。
入場上限5,000人
ご存知の通り、そもそもチケットの販売数が制限されておりスタジアム全体で5,000人までしか入場できないようになっています。
この日は平日で更に悪天候ということもあってか、後から知った入場者数は約2,300人だったようです。
そもそものチケット販売数を制限しておけば人との接触をある程度はコントロールできるので当分はやむを得ないですね。
座席の間引き販売
チケットの販売数に上限があるだけでなく、全てのチケットが指定席となっており意図的に席と席の間隔が空くように設定されています。
実際に座ってみると確かにきちんと距離が保たれていますし、その分だけ席も広く感じるので快適と言えば快適です。
※この時は入場したばかりだったので観客の姿はほぼ無し
ただし、後ほど記載しますが応援に制限があったりマスク着用が必須などの条件もあるので我慢すべき点もあります。
入場ゲートでの消毒・検温
従来はチケットの確認と手荷物検査は各入場ゲートごとに行われていました。
しかし今回からは従来よりだいぶ手前の場所で大きな入場ゲートを設置していました。
東と西で分けてチケットのある人を入場させ、更に入場時には消毒・チケット確認後は検温をするなど徹底した対策が取られていました。
チケット有無による行動エリアの制限
入場ゲートと関連しますが、チケットがある人の入場が従来よりだいぶ手前になったため、チケットのない人は行動エリアがだいぶ制限されることになりました。
従来はチケットが無くても森のキッチンなどの売店やスマイルグリコパークのあるエリアまでぶらぶらできましたが、現在はチケットがなければその辺りを利用することはできません。
これも不特定多数の人がスタジアム周辺を利用することによる感染リスクを回避するための対策であり、致し方ありません。
ソーシャルディスタンス対策
スタジアムに入るために用意されている各ゲートの手前にも、いわゆるソーシャルディスタンスを守るためのテープが貼られていました。
壁にもソーシャルディスタンスを意識づける貼り紙が目立っていました。
売店の防護シートなど
スタジアム内の売店は一般的な小売店や飲食店と同様に防護シートや手袋の着用・直接の手渡しをしないといった対策が取られていました。
野球場の名物とも言える売り子さんによるビールの移動販売も自粛となっていましたが、販売自体は固定の場所で行われていましたのでビールを買うこと自体は可能です。
球場内での注意事項
球場内では何度も繰り返し観戦ルール・注意事項についてのアナウンスがありました。
主な観戦ルール・注意事項は以下の通りでした。
- マスクの着用必須
- 大きな声を出しての応援はNG
- タオルを回したり振るのはNG
- 立ち上がっての応援、観戦はNG
- 空いている席を使ってはいけない
- 選手に対する誹謗中傷のような野次は退場濃厚
- ファール、ホームランボールを取りに行くのはNG
- ファール、ホームランボールは取っても返却する
中でも「声を出しての応援」に関しては相当気を使っているようで、再三にわたって注意がありました。
この日はイーグルスが勝利したためヒーローインタビュー後に「勝利の儀式」が行われましたが、それすらも声を出してはいけないということでした。
球場内では今まで以上に球団職員と思われる方々の巡回も頻繁にされており、恐らく上記の観戦ルールや注意事項を守れない人への注意、場合によっては退場処分といった警戒を厳重に行なっているように感じました。
逆に許可されている(制限していない)応援スタイルは以下の通りでした。
- 拍手
- 応援バットを叩く
- タオルを掲げる
- 演出に合わせた手拍子
寂しいといえば寂しいですが、致し方ありません。現地観戦できるだけでも感謝です。
いざ試合観戦!
まずは恒例の選手入場時に行われるサインボール投げ入れ。これも当然なしです。
演出も過剰にせず意図的に必要以上に盛り上がらないような工夫をしていると感じました。
制限の多い応援
前述の通り応援には多くの制限があり、実質拍手(または応援バットを叩く)しかできませんでした。
とはいえ、投手がストライクやアウトを取れば拍手が起き、野手がバッターボックスに入る際の登場曲では手拍子が起き、ヒットを打てば拍手が起きるなど無観客とは明らかに違う雰囲気がありました。
そして、この日は茂木栄五郎選手と浅村栄斗選手がホームランを放ちました!
従来なら内野席であっても思わず立ち上がって大きな声を出し、近くにいるファンと喜びを分かち合いたいシーンですが、大多数のファンがグッと我慢。
手を挙げたり拍手をしたり、多少の歓声はあったものの従来の盛り上がりとは比にならないくらい、良い意味で落ち着いてマナーがしっかりと守られたファンの対応だったと感じました。
実際にホームランを打った瞬間を動画で撮影できましたので現地の雰囲気も合わせてご覧ください。
過剰な演出をしない
先ほども書いたように球団側もホームグラウンドとはいえ、過剰な演出をしない工夫はあったように感じます。
そもそも盛り上げ役である応援団がいません。更に無観客試合の時に流していた応援歌やチャンステーマなどの録音が流れることもありませんでした。
応援歌を流してしまうと歌ったりテンションが上がってしまう人が発生する、増えることになりかねないためと思われます。
チャンスになると多少の演出はあったものの、従来通りの盛り上がりにはなりませんでした。
選手たちの声・打球音
どうしても規制や注意事項などが多いためネガティブになってしまいますが、いまだからこそ楽しめる野球もありました。
無観客試合のときからテレビやネットで観戦する際に選手たちの声やバットに当たった時の打球音、ボールをキャッチした時の音などが注目されていましたが、それを現地で体感することができます。
特に選手たちの声は普段なかなか聞くことはできませんが、応援がない静寂に包まれた球場内ではよく聞こえます。大きな声で声出ししている選手はもちろん、プレー中に発せられる無意識の声、あるいはフライが上がった時などの掛け声など多くの音を感じることができます。
バットにボールが当たった時の音も格別。
ホームランや長打が出たときの音はやはり力強く良い音がしますし、逆に詰まった当たりやバットが折れたときは鈍い音がします。先ほど掲載したホームランの動画をご覧いただければお分かりになるでしょう。
投手がマウンドをならす時の足音や走者が走る時の音もよく聞こえます。
こうした普段の試合では体感できない「生の音」を感じることができるのは「今ならでは」と言えますね。
我慢も多いが臨場感は凄い
同じチームを応援するファンでも現地観戦のスタイルは人それぞれです。
外野席で応援団と一緒に応援するも良し、内野席で静かに応援するも良し、プレーより撮影に夢中になるも良し、居酒屋の代わりにお酒を楽しむも良し、球場メシを楽しむも良し。
しかし今現在は何かと注意事項が多く我慢を強いられるのも事実。
何よりスポーツ観戦の醍醐味と言える「盛り上がる」ことが禁止(正確には制限)されているのはもどかしい限りです。
とはいえ、やはりプロ野球選手が目の前でプレーする姿や、普段は感じられない音が聞こえるといった臨場感があるのは間違いありません。
スタジアム内、楽天生命パーク宮城に関しては徹底した感染拡大防止の対策が取られていると感じました。
自分自身でも感染拡大防止に努めることはもちろんですが、その範囲で非日常を味わうには最適です。
これも日常が少しずつ戻ってきたからこそ、非日常を味わうことができるとも言えます。
球団関係者をはじめ、スタジアム内で働かれているすべてのスタッフさんたちに感謝です。
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