球団再建に平石洋介&嶋基宏は必要不可欠!目下の課題は石井一久監督解任・後任は今江敏晃コーチを推奨

2023年の交流戦が終わり、我らが東北楽天ゴールデンイーグルスは9勝9敗0分勝率.500の6位で終えました。

シーズン序盤から投打がかみ合わず苦戦続きのイーグルス。

交流戦も序盤のベイスターズ戦、スワローズ戦に相次いで負け越し。
交流戦もダメかと思われましたが、翌週のタイガース戦から流れが一変。
好調タイガース相手とあって、ここも負け越しかと思われましたが、小深田選手の劇的な逆転サヨナラホームランもあり2勝1敗と勝ち越し。
続くドラゴンズ戦、カープ戦、ジャイアンツ戦も2勝1敗と勝ち越しに成功しました。

雨天中止で2試合を残し、他球団の多くが日程終了。
なおかつ今年は大混戦だったこともあり、最後はベイスターズとイーグルスの2球団に交流戦優勝の可能性が残る状況となりました。

とはいえ、イーグルスの優勝条件は2連勝かつ合計30点差以上を付けるという非現実的なもの。
さらに終わってみればアッサリ2連敗と、いかにも「今シーズンのイーグルスらしい」終わり方で交流戦を五分(ごぶ)で終えました。

タイガース戦以降は上昇の兆しも見えかけましたが、結局は貯金が作れずに終わった交流戦。
リーグ戦に戻れば、再び苦戦するのは間違いないでしょう。

もはや選手たちの努力だけでは勝てない状況まで陥っていると、私は考えています。

石井一久監督の責任が大きい。

そこで今回も中長期的な視点を交えて、今後のイーグルスがリーグ優勝あるいは日本一になるためのチーム体制を考えていきたいと思います。

かみ合い始めた交流戦

交流戦が終了すると全143試合のおおよそ半分を消化した状況となります。
ここから約1ヵ月戦い、7月下旬のオールスターが終わるとペナントレースも終盤戦。
低空飛行が続くイーグルスにとって、Aクラス入りを目指すなら、そろそろ大型連勝でもない限り厳しい順位に位置しています。

惜しかったのは事実

チームとしては9勝9敗勝率5割で終わりましたが、内容的には惜しかったと言えます。
敗れた試合の中でもカープ戦やジャイアンツ戦は「勝てた展開」だっただけに、こうした試合を落としたことで「あわや」の交流戦初優勝はあっさりと夢に終わりました
また日程がズレたとはいえ、セ・リーグで苦戦しているドラゴンズに最終戦で敗れ、スワローズに3タテを食らったのは致命傷。
ちょっとした”ほころび”が短期決戦ではモロに結果で現れると痛感しました。

もし、あれよあれよと勝って球団史上初の交流戦優勝を手にしていたら、リーグ戦への勢いになったのは間違いないでしょう。
せっかくセ・リーグ上位のタイガースやジャイアンツなど4チームに勝ち越したことを考えると、本当にもったいない。

しかし、長いペナントレースでも同じことが言えます。

大事なこところで勝つ。
勝てる展開は確実に勝つ。

これが優勝するチームです。

さて、イーグルスは・・・

浅村栄斗選手の復調

プラス材料といえるのは、主将であり主砲・浅村栄斗選手の復調といえるでしょう。
交流戦の全18試合に出場して63打数21安打/打率.333/3本塁打/9打点をマーク。
短期決戦とはいえ3割台に乗せてきたのは何よりです。

これまでがあまりにも不振だったので、彼の活躍が今後の浮上に必要不可欠と書きましたが、その一端は垣間見えました。

小郷裕哉選手がレギュラー定着気配

今シーズンは不動だったはずの外野レギュラー陣がことごとく不安定

辰己涼介、西川遥輝、島内宏明の3選手がいずれも不振に陥っており、その穴を埋めつつあるのが小郷裕哉選手。
タイガース戦では致命的なエラー(落球)で一時逆転を許すも、小深田選手の逆転ホームランで救われました。
そこから打撃も上向いており、交流戦では17試合に出場して61打数19安打/打率.311/2本塁打/9打点をマーク。
レギュラーに定着しつつあります。

ここは同期入団の辰己涼介選手をカバーしている。
それどころか、飛び越えて欲しいところです。

「ますしん」こと枡田慎太郎氏の応援歌が引き継がれる形で専用応援歌も準備されたので、更なる飛躍に期待。
栄光を掴もう!

島内の穴を埋める岡島豪郎選手

前述の通り、主力の島内がいまだに不振。
何かと発言がユニークだと話題ですが、オフには球団にFA宣言をして却下されるなど、どこまで真剣に取り組んでいるのか?
結果があってこそ許容される言動。今シーズンの状態は残念でなりません。

それはさておき、痛すぎる打線の穴を見事に埋めているのがベテランの領域に入りつつある岡島豪郎選手。

交流戦では17試合に出場して61打数27安打/打率.344/2本塁打/9打点をマーク。
打率は12球団全体の7位に入る素晴らしい成績をマークしました。

若手の台頭に期待したいところですが、やはりいざという時に頼れるのは経験値の多い選手ですね。

不振が続く主力選手たち

一方で、交流戦が終わってもなお成績不振が続き、ベンチスタートや二軍調整が続く主力選手たちが大勢いるのは大問題

島内宏明、辰己涼介、西川遥輝、茂木栄五郎あたりが上がってこない。
山﨑剛も疲れがあるのか交流戦は打撃不振で、阿部寿樹がようやく上がってきたか、という状況。

頼みの助っ人マイケル・フランコも今一つ。

選手はいるが、チグハグな状態が続いています。

この辺りのマネジメント能力を選手自身の責任と考えるか。
あるいは監督を中心とした首脳陣に責任があると考えるか。

投手陣もチグハグで不安定

野手を中心に見てきましたが、投手陣も松井裕樹投手を除けば何とも言えない状況。

先発が早々に試合を壊したり。
先発が好投しても中継ぎが打たれたり。
投手陣が好投したと思えば打線が打てなかったり。

ルーキーの荘司投手や早川隆久投手、中継ぎで内・伊藤・渡辺翔太ら若手も奮起していますが、ローテーション入りが期待される瀧中・藤平あたりは不安定。
御三家の岸・田中将大・則本昂大も「何とも言えない」状況で、少なくとも彼らの実績を考えれば物足りません。

中継ぎ陣も今シーズンは西口・宮森・宋家豪が大誤算で、酒居投手も苦戦しています。

投打がかみ合えば勝てますが、投手野手どちらかのバランスが崩れると挽回が難しい、チーム力に欠ける状態ではないでしょうか。
だからこそいまの成績、順位なんだろうと解釈しています。

チームのバランスを考え、できる戦力の中で最善な判断をする。
難しい立場ではありますが、それができるのは監督しかいません。

自分が決断を下したら、あとは選手に任せる。
いっけん信頼しているようで、責任から逃れているようにもみえます。

石井一久監督は指導者として不適任

ここからは中長期的な視点を踏まえた首脳陣にフォーカスしていきます。

まずもって、石井一久監督は指導者として不適任だと考えています。

かねてより指導者経験がないことは指摘されていましたが、「他になる人がいない」という理由で就任した監督。
それも当初はGM兼任という大きすぎる権力を持ってしまい、戦力編成というGMの立場と、選手指導や采配といった監督としての立場が混同したのではないでしょうか。

GMは数年単位でチームを俯瞰しながら編成を考える立場。
監督は現状の戦力で1年間シーズンを戦う戦略を練りつつ、目の前の試合を現場で指揮する立場。

視点も判断の瞬発性も異なる、全く別の職種・立場であるといえます。

当然、求められるスキルや経験も異なるでしょう。
一般社会で考えれば分かりそうなものですが、こればかりは特殊なプロ野球という世界なので仕方ないかと。
少し石井氏に同情したくもなりますが、そう甘いことも言ってられません。

GMとしては優秀でしたが、監督としては二流三流だと判断していい頃かもしれません。

未来のイーグルスに必要な指導者

とはいえ、石井一久監督の批判ばかりしても建設的ではありません。
好きで批判しているわけでもなく、今後のイーグルスが飛躍することを真剣に考えるなら、代替案・解決策も出さねばなりません。

そういった意味で、イーグルスには少なくとも平石洋介氏と嶋基宏氏の存在が必要不可欠だと、私は考えています。

平石洋介氏のリーダーシップ

現在、埼玉西武ライオンズの一軍ヘッドコーチに就任している平石洋介氏。
その経歴は紹介するまでもないでしょう。
気になる方は「球団の歴史」ページをぜひご覧ください。

平石氏がイーグルスを離れた原因は、当時の石井一久氏にある可能性は考えられます。
そういった意味で、今後、石井監督が退団した場合に、イーグルスへ戻ってくる可能性はあるでしょう。
もちろんそれ以外の首脳陣や球団関係者との折り合いも必要とは思いますが、私は必ず帰ってくると信じています。
というより、戻ってきてもらわなければイーグルスの浮上はあり得ません

また晩年Bクラス。
弱小軍団になってしまいます。
事実、いまだ2年連続Aクラス入りすら成し遂げていない球団です。
リーグ優勝と日本一こそ1度輝きましたが、続けてAクラスに入れない浮き沈みの激しい不安定な球団なのです。

幸いにも平石氏自身はイーグルスを退団後もホークス、ライオンズと指導者経験を積んでいます
選手としてはイーグルスの在籍経験しかなかっただけに、コーチとしてのキャリアは大きな財産になっていることでしょう。

ぜひ、強いリーダーシップと他球団で得た指導者経験を、またイーグルスでも発揮して欲しいものです。

嶋基宏氏の経験と信頼

現在、東京ヤクルトスワローズのバッテリーコーチ兼作戦補佐に就任している嶋基宏氏。
こちらも経歴は紹介するまでもないでしょう。

球団方針によって退団となり、スワローズで現役引退した嶋基宏氏。
引退後はそのままスワローズでコーチに就任しています。

スワローズは直近でリーグ優勝・日本一を経験している強いチーム。
もっと言えば「一気に強くなったチーム」です。

こうした現時点でトップにいるチームで指導しているのは素晴らしい経験です。
また、自身の選手時代はご存知の通り、野村克也氏の指導を多く受け、球団唯一のリーグ優勝・日本一に貢献したのは言うまでもありません。

選手・コーチいずれも優勝を経験している貴重な人材です。

「勝ち方を知っている」選手や指導者がいるチームは強い。
近年のスワローズやバファローズ、ホークスを見ていると常々そう感じます。

目下の課題は石井一久監督解任・後任は今江敏晃コーチを推奨

今シーズンも厳しい結果に終わるでしょう。

まだ半分残っていますので多少は浮上する場面も見られると思いますが、いまのチーム力でAクラスは相当厳しい状況。
もし、ここからAクラス入りしたとすれば、それは選手たちの努力にほかなりません。

とにかく、まずやるべきは石井一久監督の退任および退団
GM就任から様々な改革や戦力補強で夢を見せてくれたのは感謝していますが、成績が伴っていません。
これ以上在籍されても困ります。

では、後任は?
私は、今江敏晃一軍コーチを推奨します。

現役時代は勝負強いバッティングで千葉ロッテマリーンズの黄金期をけん引。
イーグルス移籍後も右の強打者として存在感を見せてくれました。
そして引退後はコーチとして、イーグルスに残ってくれています。

2020年から二軍コーチとして若手選手を指導しているだけに個々の特徴は把握しているでしょう。
気さくな人柄でリーダーシップもある。

さらにマリーンズ時代には名将ボビー・バレンタイン氏のもとでプレーしていただけに「ボビー式」の採用も期待が持てます。

前述の通り平石洋介氏や嶋基宏氏が戻ってくれれば理想的ですが、現状他球団に在籍している以上、難しい面もあります。

現時点では、今江敏晃コーチが最も監督に適していると考えています。

今江敏晃監督誕生なるか。

そして今江敏晃コーチもPL学園出身です。
平石氏に加えてイーグルスに在籍経験のある松井稼頭央氏も復帰すれば・・・
こんな夢(妄想)は膨らむばかりです。

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