正念場!奇跡のAクラス入りか?いつもの「いいとこ止まり」か

いよいよ2023シーズンも終盤。
我らが東北楽天ゴールデンイーグルスは残り31試合となっています。

8月27日(日)終了時点で4位。
順位の変動はないものの、3位ソフトバンクホークスとは2ゲーム差と接近しています。
特に直近の直接対決3連戦で3連勝を飾ったのは大きなプラス材料
最大13の借金を抱えて最下位に沈んでいた時は絶望的だったAクラス入りが、ここに来て見えつつあります。

とはいえ、ここ数年のイーグルスは「いいところ」までいくものの、結局最後に崩れて優勝争いから脱落したり、Bクラスに終わる傾向にあります。
残り31試合。
よく「ひとつも負けられない」と言いますが、現実的に全勝するのも不可能な話。

まさに正念場となった今シーズンで、現実的に3位Aクラス入りするために必要な要素を考えていきたいと思います。

パ・リーグの現状

まずはパ・リーグ全体の状況を整理してみましょう。
※以下、各種成績はいずれも8月27日(日)終了時点

スポーツナビより引用

パ・リーグ2連覇中のオリックス・バファローズが今シーズンも投打にわたって盤石の戦力を編成。
2位ロッテと10.5ゲーム差をつけてマジック22が点灯しています。
もはや独走状態で、余程のアクシデントが無い限り、パ・リーグ3連覇の可能性が濃厚です。

目立ったチーム成績こそないものの、地道に勝ち続けて2位に付けているのが千葉ロッテマリーンズ。
3位ホークスと4ゲーム差、4位イーグルスと6ゲーム差をつけているだけに、こちらも余程のアクシデントがなければAクラス入りは「ほぼほぼ確定」ではないでしょうか。

ホークスが予想に反して大失速

今シーズン開幕前の大型補強でバファローズとの2強、あるいは独走まであると予想されたのが福岡ソフトバンクホークス。
ここ最近なかった「なりふり構わぬ大型補強」で意地でも王者奪還を狙った戦力編成とは裏腹に、借金生活に転落。

イーグルスとは対照的に最大15あった「貯金」がなくなったのですから、ファンも関係者も衝撃を受けていることでしょう。
イーグルスにとっても毎年のように上位進出を阻む大きな壁だっただけに、この失速は大チャンスといえます。

冒頭でも書いた通り8月25,26,27日の3連戦で3連勝できたのは大きなこと。

ここからホークスが更に失速し、イーグルスが勢いに乗ってくれば、奇跡の大逆転Aクラス入りも夢ではありません。

イーグルスに必要なこと

仮に3位到達ラインを勝率5割としましょう。
もちろん相手関係もあるので絶対ではないものの、現にホークスは借金1でも3位をキープしており、勝率5割以上ならAクラスというのがおおよそ毎年の傾向といえます。

現在イーグルスは53勝58敗で借金5。
残り31試合なので、18勝13敗(勝率.580)でいくと、71勝71敗で勝率5割となります。
単純計算で残り約10カード、すべて勝ち越しできれば20勝できる計算。
負け越しは許されない状況です。
逆に各カード1敗ずつしてもいい、といえます。

もちろんホークスの状況にもよるので、もう少し負けても大丈夫かもしれませんが、相手の敗戦を期待するわけにはいきません。

3失点以内に抑えること

まずは守備、特に投手陣から。

今シーズンずっと課題になっているチーム防御率の悪さは改善が難しく、いまだにリーグワーストの防御率3.55をマークしています。
実際に4点以上取られた試合は負けているケースが多く、残り試合ではチーム防御率を下回る3点以内に抑える必要があります。

特に先発投手がいかに試合を作れるか。
クオリティスタート(6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内)をマークできるかどうかが重要になります。

8月はここまで11敗を喫していますが、そのうち実に9敗は先発が敗戦投手となっています。
9敗のうち、試合終了のスコアを失点でみると、それぞれ6、5、11、4、4、4、6、10と8試合がいずれも4失点以上。
先発が敗戦投手で接戦となったのは13日バファローズ戦の則本昂大投手、0-1という1試合のみ。

あとの2敗がそれぞれ安樂智大、松井裕樹が敗戦投手になっていますが、スコアは2-3と3-4の接戦。

こうしたデータからも、とにかくカギを握るのは先発投手の調子次第といえます。

チャンスで確実に点を取る

一方、前半戦で課題だった打線の得点力は徐々に上がってきています。

チーム打率はリーグ3位の.244をマーク。
首位バファローズが.253と抜けていますが、2位マリーンズは.240と上回っており、3位ホークスは.246と肉薄。

個別に目を向けると、島内宏明がようやく復帰したのは言うまでもなく好材料。
フランコは期待値からすれば物足りないものの、何とかやっています。
阿部寿樹や岡島豪郎は欠かせない存在。

レギュラーを掴んだ村林も頑張っており、小深田、辰己、小郷といった若手も勝利に貢献しています。
そこにどっしりと頼もしい存在なのが主将・浅村栄斗選手。

ようやく打順・スタメンを固定できるようになっており、若手と中堅・ベテランがそれぞれ活躍するバランスのいい打線になってきました。

ここぞという時に点が取れるようにもなってきたので、とにかく失点を抑えて守備から試合を作って勝ち切るしかありません。

Aクラスの可能性は40%

最後にイーグルスが今シーズンAクラス入りできる可能性ですが、ずばり40%。

前述の通り、イーグルス単体で考えると残り31試合を18勝13敗(勝率.580)して、ようやく勝率5割に到達します。
勝率.580は決して簡単な数字ではありません。
残りの全カードを勝ち越して、ようやくの数字です。

直近のホークス3連戦で一気にゲーム差を縮めることはできましたが、対戦カードが変わって、また負け越すようならおしまいです。
普通に考えれば10~20%程度でしょう。

しかし、勝率5割はあくまで単独の単純計算であり、最終的な順位確定には相手関係があります。
チーム状態が悪いホークスの現状は、イーグルスからすれば大チャンス
明らかに例年とは異なる点です。

全カード勝ち越しとはいかずとも、ホークスが敗れた日にイーグルスが勝てばゲーム差は縮まっていきます。
また、日程に目を向けると、実はホークスとの直接対決があと8試合も残っています。

これを全勝とはいわずとも6勝2敗か5勝3敗くらいで勝ち越せれば、十分にひっくり返せる可能性は残っているといえるでしょう。
バファローズが独走して貯金を増やせば、あるいは勝率5割以下でも3位に入る可能性すら考えられます。

そういった様々な要素を鑑みると、40%くらいではないでしょうか。

一時は絶望的な最下位で終わるかと思われたイーグルス。
コーチの配置転換や主力の復調・復帰など、なんとか粘り強く上がってきました。

厳しい戦いが続きますが、まずここまでの頑張りは評価したいところ。
あとは最後のもうひと踏ん張り。

いよいよ2023シーズン集大成の時です。

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