首位攻防戦を勝ち越し!同率ながら首位をキープした8月第2週

8月第2週、8月4日からの6連戦は宿敵ソフトバンクホークスとの首位攻防戦となりました。
開幕序盤こそやや出遅れ感があったホークスですが、流石は常勝軍団。デスパイネやグラシアスといった主力選手を欠きながらもあっという間に順位を押し上げてきました。

我らが東北楽天ゴールデンイーグルスは前回のカードで2勝4敗と負け越し。更に首位をキープする意味でも重要なカードとなったのは言うまでもないでしょう。

厳しい戦いが予想されましたが、結果としては4勝2敗と勝ち越しに成功今シーズンの対戦成績も6勝6敗のタイに戻しました。

そこで今回は先週の6連戦で活躍した選手を中心にチームの状況をまとめていきたいと思います。

チーム状況

まず改めて昨日終了時点でのパ・リーグ順位表です。

※楽天イーグルス公式サイトより引用

日曜日の試合で敗れたため単独首位とはなりませんでしたがホークスと並んで同率首位につけています。
今シーズン全体の約4割を消化した状況ですので、まずまずと言えますが、4位の日本ハムまで貯金がある状態なので油断は全くできません

チーム成績を見ると、得点はリーグ1位の241得点。これはホークスの191得点を50点上回る圧倒的な得点力と言えます。
チーム打率も.271と堂々の1位。リーグで唯一の.250超えとなっています。
失点は185失点、チーム防御率4.00でいずれもリーグ2位となっています。

本塁打こそホークスと1本しか変わりませんが、打率の高さが打線の繋がりを意味しており、きっちり得点が取れていることも分かります。

投手力・守備力こそホークスが圧倒していますが、全体的には高い水準を維持しておりチーム状況は非常に良いと言えますね!

8月第2週の活躍した選手たち

それでは先週の6連戦で活躍した選手を独断でピックアップしていきたいと思います。

津留崎 大成投手

まずは私、イーグルスファン通信編集長のイチオシ選手でもある津留崎大成投手。

4日(火)の試合では8回表にビハインドの状況で登板。
四球こそ出したものの、引き続き安定感のあるピッチングで無失点に抑えると、その裏にブラッシュ選手の適時打と浅村栄斗選手の2ランで逆転に成功!
そのまま逃げ切り、嬉しいプロ初勝利となりました。

ここまでの津留崎大成投手はルーキーとは思えない落ち着いた雰囲気と大胆なピッチングで好成績を残しており、7月最終週の千葉ロッテ戦でも勝利投手の権利を得た試合もありました。残念ながらその日は大事件が起きて初勝利はならなかったものの、その時も嫌な流れを変える見事なピッチングでした。

9日(日)の登板こそ3失点してしまいましたが、6日(木)も無失点とルーキーながらフル回転しています。

今シーズンは勝ちパターンの中継ぎ投手が強力なため、そこにすぐ割って入ることはできないと思いますが、ビハインドであってもきっちり抑えることで流れを変え、今回のような逆転勝ちのきっかけとなる可能性は大いにあります

過去のイーグルスはビハインドの場面で登板する投手が炎上し、手の付けようがない敗戦をすることも珍しくありませんでした。
そういった意味で勝ちパターンも大事ですが、接戦やビハインドの場面でもしっかりと踏ん張り、終盤の逆転に望みを繋げることができれば1つでも多くの勝利を掴める可能性が上がります。

また少々気が早いですが、ここまでの安定感を見れば新人王の可能性も考えられます。
先発投手のように勝ち星という分かりやすい数字は重ねづらいですが、ホールドが付くようになれば面白くなってくるのではないでしょうか。

今後の活躍にも期待です!!

涌井 秀章投手

5日(水)の試合は多くのイーグルスファンにとって忘れられない日になったのではないでしょうか。

ここまで無傷の5勝をマークしている涌井秀章投手が先発。
更にホークスの先発もベテラン和田毅投手ということでイーグルスファンのみならずプロ野球ファンが注目した一戦。

序盤は予想通り締まった展開となりましたが、5回、6回にイーグルス打線が奮起して5得点。

そして先発した涌井秀章投手は何と8回終了時点までノーヒットノーランという驚異的なピッチング内容。

楽天イーグルスは歴史が浅い球団ですが、岩隈久志投手、田中将大投手、則本昂大投手といった超一流投手がいることは周知の通りです。しかし意外にも球団の歴史でノーヒットノーランを達成した投手はいません

東北楽天ゴールデンイーグルス16シーズンの歴史で初の達成が期待されましたが、9回表にヒットを打たれて記録達成はならず。

それでも涌井投手は全く表情を変えずに最後まで投げ切り、見事に被安打1の完封勝利を飾りました。

今シーズンは昨シーズン活躍できなかった則本昂大投手、岸孝之投手の両エースが期待されましたが、岸投手はまだ万全ではない状態。則本昂大投手は滑り出しは良かったものの直近3試合は5失点以上を喫するといった誤算がある中で、移籍してきた涌井投手の活躍はチームにとって物凄く大きな戦力と言えます。

これで涌井投手はハーラートップの6勝目をマーク。防御率2.33もリーグトップ

涌井投手といえば過去に在籍した西武ライオンズ、千葉ロッテマリーンズでいずれも最多勝のタイトルを獲得しています。
少し気が早いかもしれませんが、もし今シーズン最多勝を獲得できればプロ野球史上初・3球団での最多勝獲得となります。

いずれにしても常に100球を超えるピッチングで終盤までの登板が期待できるスタミナは恐れ入ります。

小深田 大翔選手

ドラフト1位ルーキーとして注目されている小深田大翔選手ですが、いよいよその実力が開花し始めています。
もともと守備・走塁が持ち味と言われており、開幕当初も守備固めや下位打線での出場がメインでした。

しかしここにきて1番打者に定着し始めています
出塁すれば俊足の走塁があり、守ってはセカンド・ショートで素晴らしい守備。

そしていよいよ打撃の状態も上がってきており、当初1割台だった打率も.263まで上げてきました。

そんな小深田大翔選手が活躍したのは2試合。
5日(水)の試合では3安打猛打賞に加えて1打点2盗塁。まさに走攻守で活躍。
更に7日(金)の試合では7回裏、一死一三塁のチャンスで東浜投手から値千金の逆転タイムリースリーベースを放ちました。

今シーズンの内野手は激しいレギュラー争いとなっています。
浅村栄斗選手・茂木栄五郎選手を筆頭に移籍してきた鈴木大地選手、ベテラン藤田一也選手、若手の内田靖人選手など目白押し。
一塁は開幕当初、好調の内田靖人選手を差し置いて銀次選手がレギュラーでしたが不振ぎみで、ここ最近になってようやく、ようやく内田靖人選手がレギュラーになりつつあります。

二塁は浅村栄斗選手の状態を見ながら浅村選手か小深田選手、ショートも茂木選手の状態を見ながら小深田選手、サードに鈴木大地選手か茂木選手。

数年前では考えられない豪華な内野手をフレキシブルに起用できるようになっています。

そこには小深田大翔選手の存在が大きいと考えられますので本当に貴重な戦力と言えます。

ステフェン・ロメロ選手

先々週の千葉ロッテ戦では代打満塁ホームランを放ったステフェン・ロメロ選手。

開幕当初から好調を維持している助っ人選手が先週も大活躍!

ブラッシュ選手との兼ね合いで下位打線やベンチスタートに回ることが多かったロメロ選手ですが、7日(金)の試合では不調ぎみのブラッシュ選手に変わって3番で先発出場。
6回裏には1点差に迫る2ランホームランを放つと、続く7回裏には一死一三塁のチャンスで二打席連続となる3ランホームラン
3安打5打点の固め打ちでチームの逆転勝利に貢献しました。

続く8日(土)の試合も3安打猛打賞をマークして打率.348とリーグ2位。チームメイトの浅村栄斗選手、そしてライオンズの主砲・山川穂高選手に並ぶ本塁打14本でトップタイにつけています。

先ほども書いたようにブラッシュ選手の状態が今一つ上がってきていない中で長打力のあるロメロ選手の存在が大きくなっています

石井GMの補強が実りつつある

近年の楽天イーグルスは石井一久GM主導のもと、トレードやFA移籍などで活発な戦力の入れ替え、補強をしているのはご存知の通りでしょう。
当初は批判的な意見も多かったですが、中長期的な強いチーム作りが少しずつ実ってきているのではないかと感じています。

今シーズン、当初の思惑で言えば先発は則本投手、岸投手の二枚看板が復活。打線は茂木選手の復活や浅村選手、ブラッシュ選手の活躍などが期待されたのではないでしょうか。

逆に言えば、失礼を承知で申し上げますが、涌井投手やロメロ選手らがここまで活躍するとは思っていなかった方も多いのではないでしょうか。正直なところ私はとても驚いています。

いくら一流選手でも不調の時期、苦しい時期はあります。特定の選手に頼るのではなくチーム全体として支え合う

そういった意味で先発陣は涌井投手を筆頭に若手の弓削隼人投手の台頭があります。
打線では状態の上がらないブラッシュ選手や銀次選手、そして退団したウィーラー選手に替わるかのようにロメロ選手が活躍しており、内田靖人選手もようやくレギュラーに定着してきました。

守護神という重要な役割で開幕を迎えた森原康平投手は以前から心配された精神面の脆さが出たのか、大崩れ大炎上を繰り返し悲惨な状態となったところ、強心臓の助っ人ブセニッツ投手がぴったりハマっています。

ここまで上位をキープしているのは、それぞれ能力が高い選手が揃ってきていることはもちろん、チーム全体として誰かに依存せず多くの選手が支え合うように活躍している点にあると言えます。

生え抜きであれベテランであれ若手であれ、忖度無しに「いま活躍できる選手」が出場する状況。
調子を落とした選手がいても大幅な戦力ダウンにならず、落ち着いて調整できる状況。
そして活躍の場が無くなってしまった選手も移籍先で活躍をしている状況。

これらトータルで楽天イーグルスは着実に強くなっていると感じます。

今週からはライオンズとの6連戦。
ライオンズはここまであまり良い状態ではないようですが、油断はできません。

果たして今週はどんな選手が活躍するか、楽しみです!

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