クライマックスシリーズとは?仕組みや記録まとめ
9月23日現在、パ・リーグの優勝争いは埼玉西武ライオンズと福岡ソフトバンクホークスが激しく競り合い、全く分からない状況です。
ライオンズがマジック2で優勝目前となっていますが、2位のホークスはゲーム差1。両者の直接対決こそありませんが、お互いの試合結果次第でどちらが優勝しても全くおかしくない状況です。
優勝争いがここまでもつれることは珍しいですが、もう1つ重要なテーマとなっているのがCS争いです。こちらも例年に類を見ないほど激しい争いとなっています。
我らが東北楽天イーグルスは、19日の千葉ロッテマリーンズ戦で今季最後の直接対決を制して3位に浮上。その後は優勝争いをするライオンズとの4連戦(初戦がメットライフドーム、あとの3戦が楽天生命パーク)を戦い、2勝2敗で残り2試合となりました。
一方、4位のマリーンズも直接対決後の4戦を2勝2敗で終え、残りは1試合。
イーグルスが最短でCS進出確定するためには、明日の9月24日に勝利し、マリーンズが敗れることです。
一方、イーグルスが敗れマリーンズが勝利すると、マリーンズが逆転してCS進出となります。
イーグルスの方が試合数は1つ多いものの、仮に明日敗れてマリーンズが勝ち、最終戦をイーグルスが勝ったとしても同率3位止まりです。
その場合は「直接対決での対戦成績」が採用されるため、今季マリーンズに負け越しているイーグルスはCS進出できないということになります。
このようにいま優勝争いと共に注目されているのが「CS」という言葉ではないでしょうか。
「CS?クライマックスシリーズ?いつもやっている試合と何が違うの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は今プロ野球でホットな話題、クライマックスシリーズについてまとめてみました。
目次
プロ野球のシーズンスケジュール
そもそもクライマックスシリーズや日本シリーズは普段行われている試合とは時期と出場チームが異なります。
まず、週6日行われている試合はペナントレースという期間中に行われるもので、3月下旬から9月下旬から10月上旬にかけて行われます。
このペナントレース期間中に、交流戦、オールスターゲームなども開催されます。
一方、今回ご紹介するクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズはペナントレース後に行われるシリーズです。
クライマックスシリーズシリーズは10月、日本シリーズは10月下旬~11月上旬にかけて行われます。
クライマックスシリーズとは?
クライマックスシリーズ(Climax Series)は略して「CS」とも言われます。
クライマックスシリーズはもともと2004年にパ・リーグで最初に導入されました。
その後、2007年にセ・リーグでもに導入され、現在では両リーグで開催されています。
クライマックスシリーズはその年の日本一のチームを決めるための決戦、日本シリーズへの出場権を争うプレーオフで、いわば日本一をかけた前哨戦のようなものです。
また、クライマックスシリーズにはファーストステージとファイナルステージの2つのステージがあります。
クライマックスシリーズへ進出する条件とは?
クライマックスシリーズは日本シリーズの前哨戦という位置づけで、ペナントレースを1~3位で終えたチームにしかCS参加権は与えられません。
ただし、勝率が同じチームが複数あった場合の順位決定方法はリーグにより異なります。
セ・リーグは以下のように順位を決定します。
1.勝利数が多い球団
2.同勝率のチーム同士の直接対決で勝ちしている球団
3.前年度順位が上位の球団
一方、パ・リーグは次のように順位決定を行います。
1.同勝率のチーム同士の直接対決で勝ち越している球団
2.交流戦を除いたペナントレースでの勝率
3.前年度順位が上位の球団
つまり、冒頭でも書いたようにイーグルスが残り2試合を1勝1敗でマリーンズが勝利すると、共に70勝69敗、勝率.503で並びます。
そうすると上記の条件1が適用され、イーグルスはマリーンズに10勝13敗と負け越しているため、マリーンズが3位となってCS進出となります。
逆に言えばマリーンズが最終戦を勝っても、イーグルスも同様に2連勝すればCS進出が可能です。これが自力でのCS進出条件です。
では、実際にクライマックスシリーズに進出した後の戦いをみていきましょう。
ファーストステージ
ファーストステージはペナントレースのリーグ順位が2位と3位だったチームが戦います。
球場は2位のチームの本拠地球場で、先に2勝したチームがファイナルステージに進むことができます。
全3試合のため、1勝1敗1分の場合は2位のチームが勝ち上がりとなります。
今季で言えば2位も3位も確定していないため、可能性としては4チーム。
本拠地での開催はホークスかライオンズが確定で、イーグルスかマリーンズが挑む、という形になります。
ファイナルステージ
ファイナルステージではペナントレースのリーグ順位が1位のチームとファーストステージを勝ち抜いたチームとの戦いです。
つまり、リーグ優勝したチームとファーストステージから勝ち上がってきたチームとの頂上決戦になります。
ファーストステージで2位のチームの本拠地球場で試合を行ったように、ここでもリーグ順位が上の1位のチームの本拠地球場ですべての試合が行われます。
また、1位のチームにはすでにアドバンテージとして1勝が与えられています。
ファイナルステージは全7試合、アドバンテージを含めて先に4勝したチームが日本シリーズへの切符を手にすることができます。3勝3敗1分の場合は、やはり1位のチームが日本シリーズ進出となります。
クライマックスシリーズのルール
ペナントレース後に開催される短期決戦のため、ルールもペナントレースとは若干異なります。
ペナントレースでは「引き分け」という決着がありますが、クライマックスシリーズでは必ず勝敗が決まります。
延長回数はペナントレースと同じで12回までですが、延長12回を戦っても同点だった場合、再試合は行いません。
ペナントレース上位のチームの勝利となります。
また、雨天中止で試合が行われなかった場合も上位のチームが勝者です。
この辺りは流石にペナントレースでの順位が色濃く反映されているため、とにかく3位のチームは勝つしか先に進めない、ということになります。
また、出場選手にもルールがあります。
クライマックスシリーズに出場できるのは以下の両方の条件を満たした選手のみです。
- 8月31日時点で支配下登録されている
- クライマックスシリーズ中も支配下登録されている
また、予告先発についてもルールがあり、セ・リーグの予告先発はペナントレースと同様、パ・リーグでは第2戦以降の予告先発は当日の試合終了後に行います。これによりパ・リーグでは当日の勝敗結果によって次戦の先発を決めることが可能になります。
とはいえ、短期決戦ですので余程のことが無い限りは予め決められたローテーションをぶつけることになるでしょう。
クライマックスシリーズの記録
ここではクライマックスシリーズが両リーグに導入された2007年から2018年までの記録をご紹介します。
チーム別勝率
まず、クライマックスシリーズでのチーム別勝率をご紹介します。
この記録はファースト、ファイナルステージ両方を合わせたものです。
1位 中日ドラゴンズ .611(22勝14敗1分)
2位 横浜DeNAベイスターズ .600(9勝6敗)
3位 日本ハムファイターズ .561(23勝18敗)
4位 東北楽天イーグルス .555(10勝8敗)
5位 福岡ソフトバンクホークス .551(27勝22敗)
6位 広島東洋カープ .500(9勝9敗1分)
7位 千葉ロッテマリーンズ .469(15勝17敗)
8位 読売ジャイアンツ .447(21勝26敗1分)
9位 東京ヤクルトスワローズ .450(9勝11敗)
10位 阪神タイガース .400(8勝12敗1分)
11位 埼玉西武ライオンズ .346(9勝17敗)
12位 オリックス・バファローズ .200(1勝4敗)
そもそも出場数(試合数)がチームによって異なるため一概には比較できませんが、ベイスターズはわずか15戦で3つ勝ち越しており、短期決戦に強い傾向にあります。我らがイーグルスも勝ち越しており、CSに進出できればチャンスはある可能性があります。
一方、昨年のパ・リーグ王者で今季も優勝争いをしているライオンズがCSになると大きく負け越しています。昨季もホークスに敗れて日本シリーズ進出を逃しており、短期決戦がペナントレースと同じように行かない、ということが分かります。
チーム別防御率
1位 カープ 2.51
2位 スワローズ 2.71
3位 ドラゴンズ 2.77
4位 ジャイアンツ 3.00
5位 ベイスターズ 3.09
6位 タイガース 3.28
7位 マリーンズ 3.33
8位 ホークス 3.35
9位 ファイターズ 3.74
10位 イーグルス 3.91
11位 バファローズ 4.11
12位 ライオンズ 4.16
クライマックスシリーズのチーム別防御率は見事なまでに上位6チームがセ・リーグ、それ以下がパ・リーグとなっています。
この辺りは指名打者制度の記事でも書きましたが、指名打者があるパ・リーグは攻撃力が高いため、どうしても防御率は高くなってしまう傾向にあるのかなと推測されます。
チーム別打率
1位 ライオンズ .264
2位 ベイスターズ .258
3位 ファイターズ .255
4位 ホークス .253
5位 イーグルス .251
6位 ドラゴンズ .248
7位 ジャイアンツ .243
8位 タイガース .237
9位 マリーンズ .233
10位 カープ .217
11位 バファローズ .211
12位 スワローズ .202
チーム別の防御率が最下位だったライオンズですが、打率はトップです。クライマックスシリーズの通算勝率が3割台と苦戦しているのは明らかに投手力の弱さだということを露呈しています。
一方、勝率1位のドラゴンズは防御率が3位で打率が6位ですので、どちらかと言えば守り勝っている傾向にあります。
また、ベイスターズは防御率が5位、打率が2位と投打のバランスが良いため、通算勝率6割という好成績を残せているのではないでしょうか。
クライマックスシリーズからの下剋上
このように、クライマックスシリーズはリーグ優勝したチームと2位、3位チームが短期決戦で最終的な日本シリーズ進出を決めるためのシリーズです。優勝チームからすれば是が非でも日本シリーズ進出を目指しますし、逆に言えば2位、3位チームにとっては敗者復活戦的な構図となります。
とはいえ、ルールにも書いたように基本的にはペナントレースの順位が上位であればあるほど有利であり、それは当然のことです。
では、実際にペナントレースを3位で終え、そこから日本一まで登り詰めた、いわゆる下剋上は可能なのか?
それを実現したのが2010年の日本シリーズを制した千葉ロッテマリーンズです。
この年のパ・リーグはホークスが制し、ライオンズが2位、マリーンズが3位でペナントレースを終了しました。
Aクラスの中では一番下の3位マリーンズはクライマックスシリーズのファーストステージをライオンズの本拠地である西武ドームで戦いました。
アウェーではありますが、終わってみればマリーンズが2連勝でファーストステージを突破。
アウェーとはいえ、埼玉に近い千葉が本拠地のチームですので大きな声援があったことでしょう。
そして迎えたファイナルステージ。ここもアウェーであることはもちろん、ホークスにはアドバンテージの1勝があります。
実質ホークスは3つ勝てばいいので大きな差ですが、マリーンズは見事に初戦を勝利。その後2連敗して窮地に追い込まれますが、何とそこから3連勝を果たし、リーグ3位から日本シリーズ進出を決めました。
日本シリーズの対戦相手は中日ドラゴンズ。ドラゴンズはセ・リーグを制してリーグ優勝し、そのままクライマックスシリーズも勝ち越して順当に上がってきました。
とはいえ、マリーンズもパ・リーグのクライマックスシリーズを制した勢いがありました。
この年の日本シリーズはもつれにもつれ、一進一退の攻防を見せます。
勝負は引き分けを挟んだ第7戦までもつれ、最終的にマリーンズが4勝2敗1分で日本一に輝きました。
史上初のリーグ3位チームによる日本一となりました。
まさに下剋上を果たしたと言えます。
クライマックスシリーズ導入の背景
ここまで一通りクライマックスシリーズに関してまとめてきましたが、約1年間を通して戦ってきたペナントレースとは、また別の試合であることはお分かりいただけたでしょう。
このクライマックスシリーズが開催されるまでは、セ・リーグとパ・リーグでそれぞれリーグ優勝したチームが日本シリーズで戦い日本一を目指す、文字通り各リーグを制した王者同士の頂上決戦という分かりやすい構図でした。
長年にわたってこのルールで日本シリーズが開催されてきましたが、冒頭でもご紹介したようにパ・リーグでは2004年、セ・リーグでは2007年からクライマックスシリーズが導入されました。
では、なぜクライマックスシリーズが導入されるようになったのか?
これはチーム側とお客さん(ファン)側の視点に立って以下のようなことが考えられます。
なるべく消化試合を減らすため
従来のリーグ優勝チーム同士が日本シリーズを戦うルールは非常に分かりやすかったです。
しかし、一方でリーグ優勝が決まったあとのペナントレースは、いわゆる消化試合となります。
消化試合とは、1軍での出場機会が少ない若手を起用したり、個人成績がかかる選手のみが出場して後の選手は休養に充てるといった選手起用になる試合です。
順位争いが終わってチームにとって勝ち負けを競うことが重要ではなくなるため、言ってしまえば戦力をフル活用する必要が無くなるのです。
出場機会が少ない選手にとっては嬉しいことですが、チームの勝敗が関係ないとなると、当然ながら選手のモチベーションは下がります。
また、個人成績が掛かっていると、特に野手の場合はその選手との勝負を避けられるケースが少なくありません。
このように、消化試合はリーグ全体のレベルが下がることにもなり、当然ですがファンも観ていて面白いとは言えません。
残り数試合であれば良いですが、優勝チームが圧倒的な強さで勝ち続け、早々にリーグ優勝が決まってしまうと余計に消化試合が顕著になります。
こうした消化試合を減らすため、仮にリーグ優勝の可能性が無くなっても真剣勝負をしてもらうためにクライマックスシリーズが導入されたと考えられます。
今シーズンのパ・リーグもそうですが、クライマックスシリーズが無ければホークスとライオンズ以外の4チームは蚊帳の外。
まさしく消化試合になってしまいますが、クライマックスシリーズがあることで更に2チーム、合計4チームがし烈な戦いをしています。
ファンの楽しみが増える
クライマックスシリーズ争いもそうですし、クライマックスシリーズ自体が導入され、単純にプロ野球の試合が増えることになったので、ファンとしては観戦の楽しみが増えます。
たとえリーグ優勝の可能性が無くなっても、クライマックスシリーズ進出に向けて応援し続けることができます。
そして実際にクライマックスシリーズに進出できれば、Bクラスの3チームがシーズンを終えてしまった一方で、まだ応援することが出来ます。
このように応援する機会が増えることはファンにとっても嬉しいことです。
正直なところ、クライマックスシリーズってどうなの?
最後になりますが、クライマックスシリーズに関しては未だに賛否両論あるのも事実です。
少しずつルール改正を行ない、より良いシリーズに改善する余地もあります。
クライマックスシリーズの主な反対意見
主な反対意見は、リーグ優勝したチームの関係者やファンではないでしょうか。
リーグ優勝は長いシーズンを戦い抜いたペナントレースの覇者であり、まさにそのリーグの王者です。
言い換えればリーグを代表するチームであり、そのチームが日本シリーズを戦うのは当然のことです。
とはいえ、クライマックスシリーズが開催されることによって、必ずしも日本シリーズに進出できる保証は無くなりました。
確かに1勝のアドバンテージと本拠地開催は強みですが、よく言われているのが「試合感覚の違い」です。
ペナントレースを終え、クライマックスシリーズが開催されるまでに少し期間が空きます。
そして2位と3位のチームはファーストステージを戦いますが、リーグ優勝チームはいきなりファイナルステージでの戦いとなります。
つまり、この期間中に公式戦が無いため、試合感覚が鈍ってしまいます。
一方、勝ちあがってきたチームは試合をしていますし、何より勝って上がってきているので士気も高いです。
こうした背景から、意外とあっさりファイナルステージで敗れてしまうケースもあり、リーグ優勝したチームのファンからすれば納得できないのも無理はありません。
クライマックスシリーズの主な賛成意見
一方、賛成意見は2位または3位チームとなるでしょう。
たとえペナントレースでリーグ優勝が出来なくても、3位までに入ればクライマックスシリーズというチャンスがあります。
優勝チームにアドバンテージもあるので勝ち越すのは簡単ではありませんが、試合そのものはペナントレースの結果は一切関係ありません。
まさしく短期決戦。たとえペナントレースで負け越していたとしても、この短期決戦で4勝すれば日本シリーズに進出できます。
そういった意味ではリーグ優勝が全てではなく、Aクラスに入れば希望があるという意味でクライマックスシリーズは賛成でしょう。
ペナントレースの結果をもう少し反映すべきか
このようにクライマックスシリーズには賛成もあれば反対もあります。
中でもペナントレースを制したチームに対する考慮はもう少しあってもいいとは思います。
例えば、今季のパ・リーグはホークス、ライオンズが確定でイーグルスとマリーンズが1枠を争っています。
仮にホークスが優勝、ライオンズが2位、イーグルスが3位としましょう。今季、ライオンズはイーグルスより上の順位になることは確定していますが、直接対決の対戦成績を見るとイーグルスが勝ち越しています。つまり、ライオンズ対イーグルスだけで見ればイーグルスの方が相性が良い傾向にあります。
そこでクライマックスシリーズをすることで3位のイーグルスが勝ちあがる、という可能性は十分にあり得るでしょう。
こうした構図であれば、単純にリーグの順位がチームの強さとも言えなくなります。
一方で、例えばペナントレースを断トツで優勝したチームからすればどうでしょうか。
どこまでを断トツと言うかの定義は曖昧ですが、一般的には7~8ゲーム差が付いていれば圧倒的と言えるでしょう。
しかし、現在のクライマックスシリーズの制度では、いくらペナントレースを圧倒的な成績で優勝しても、クライマックスシリーズではある意味で無かったことになります。大きな差があろうがなかろうが、優勝という要素のみで判断されます。
そこで、例えばペナントレースで90勝以上、勝率.600以上、2位とのゲーム差が10ゲーム以上のいずれかに該当すれば、アドバンテージを更に1勝加える、といった具合に好成績で優勝したチームに更なるアドバンテージを与えるのは現実的だと考えます。
そうすれば、仮に早々に優勝を決めたチームの消化試合も減らすことが出来ます。また、それだけの成績をシーズン通して残したチームに対して2勝のアドバンテージを与えれば、まず間違いなく日本シリーズへ進出するでしょう。流石にそれで敗れれば仕方ない、ということで納得もできます。
こうした優勝チームのペナントレースのゲーム差と日本シリーズ進出の関係性を物語ったのが2017年セ・リーグです。
この年のセ・リーグは広島カープが88勝51敗、勝率.633という圧倒的な成績でリーグ優勝を果たしました。
2位のタイガースとは10ゲーム差、3位のベイスターズとは14.5ゲーム差を付けての優勝です。
ファーストステージでは3位のベイスターズが勝ち上がりました。
そして迎えたファイナルステージ。カープは初戦を制してアドバンテージも加えた2勝としました。
しかし、ここから戦況は急変。ベイスターズが2連勝すると、2日連続雨天中止となり、ベイスターズの選手にとっては貴重な休養が与えられた格好となりました。そして、続く2戦を連勝し、終わってみれば4連勝でベイスターズが日本シリーズ進出を決めました。
つまり、ペナントレースでは14.5ゲーム差も付けられていた3位ベイスターズが日本シリーズ進出を決めたことで、カープファンはもちろんですが、プロ野球ファン全体が「これってどうなの?」と少なからず感じたのではないでしょうか。
もちろん、勝ったベイスターズが凄いのは間違いないですが、現行ルールではペナントレースで大きな差があっても関係ないということになります。
このように、まだまだ現行のクライマックスシリーズが理想的とは言えないところもあります。
もちろん、現行のアドバンテージや開催地、引き分け時の勝敗など上位チームへの優遇はありますが、ペナントレースの成績という内容が考慮されていないのは改善の余地があると考えています。
この記事を読んでクライマックスシリーズを楽しもう!
今回はクライマックスシリーズについてまとめてきました。
一見難しそうに見えるクライマックスシリーズの仕組みですが、実は意外とシンプルです。
我らが楽天イーグルスも本当に際どい争いになってきています。
CSに進出するということは、ファンからすればシーズンを楽しめる期間が伸びることになります。
それは、各リーグで3チームずつしか経験できないことです。
昨季は断トツの最下位で終わったイーグルスは、早々にシーズンが終わったと言っても過言ではありませんでした。
一方で、今季は最後の最後まで真剣勝負が続いています。
このような真剣勝負が最後まで続くのは選手にとっては大きな負担かもしれませんが、その分だけ試合の質を高め、日本のプロ野球全体のレベルアップにも繋がるのではないでしょうか。
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