2023年以降イーグルスが優勝するために強化すべき3つのポジション

まだ2022シーズン途中ではありますが、今シーズンのリーグ優勝はかなり厳しいチーム状況となっています。

ゲーム差でみれば可能性としてあり得なくはないですが、もしあり得るとすれば上位のチームが崩れること。
いわば他力本願とみるのが現実的ではないでしょうか。

今オフ、もっといえば今からチームの作り直し、強化が必要。
それでも来年、2023年にすぐ優勝できる可能性も高くはないと考えています。

常勝軍団ではなくてもいいから、5年に一度は優勝できるチームになって欲しい。
そのために強化すべきポジションが3つあります。

1.監督

過去の記事でも書いていますが、近年のイーグルスの弱点として監督人事の失敗が挙げられます。

過去には野村克也氏、星野仙一氏、梨田昌孝氏といった、いわゆる「大物」監督の招へいに成功しました。
野村克也氏は2位、星野仙一氏はリーグ優勝・日本一、梨田昌孝氏は3位がそれぞれ最高成績。

特に、このお三方に共通するのが複数年指揮したこと。
野村克也氏は結果を出したにも関わらず解任、星野氏と梨田氏は体調不良で途中交代と去り方は決してキレイではなかったものの、チームに残してくれたものは大きかったと考えています。

過去の単年監督

イーグルスの歴代監督の歴史を紐解くと、先ほどピックアップした三名を除けば全員が単年で終了した監督人事となっています。
※2014年大久保博元氏、2018年平石洋介氏はそれぞれ途中就任のため本来の契約ではない

創設時の2005年田尾安志氏、2010年マーティ・ブラウン氏、2015年大久保博元氏、2019年平石洋介氏、2020年三木肇氏。

昨シーズン2021年に石井一久氏がGM兼監督に就任して、今シーズンも恐らく全うするでしょう。
それでも昨シーズン3位、今シーズンにいたってはBクラスの可能性も十分あり得る状況。

とにかくチームとしての「チグハグ感」がいつまでも経っても拭えないのは監督人事にあると考えています。

優勝経験ある人物で最低3年

前述の野村克也氏、星野仙一氏、梨田昌孝氏はいずれも過去に他のチームで優勝を経験しています。

一方、それ以外の単年契約監督および石井一久現監督に優勝経験はありません。
それどころか田尾氏、平石氏、石井一久氏は指導者としての経験も十分とはいえません。
(田尾氏は創設時のため仕方ないですが)

まず何よりも優先したい次期監督の絶対条件。

優勝経験ある人物で最低3年

戦力補強も重要ですが、勝負どころの采配を握るのは現場の監督に他なりません。
経験ある監督がどっしりと複数年契約で座ること。
ハッキリ言って「小物監督」は不要です。

これ以外の人事が決まった瞬間、イーグルスが優勝する未来はまた遠のくでしょう。

2.捕手

イーグルスが大事なところで勝ち切れない2つ目の理由は正捕手の存在。

ご存知の通り、嶋基宏捕手が退団して以降、イーグルスには「正捕手」といえる捕手がいません。
嶋基宏捕手の判断は当時仕方ない部分もあったので、ここで多くは言いません。

それより若手の正捕手候補である太田光、堀内謙伍、石原彪らがもう一つ伸びていない。
特に期待された太田光捕手はケガもあるなど苦戦。

昨シーズン途中に炭谷銀仁朗捕手を獲得できたのは唯一の救いで、何とか首の皮一枚つながっている状況。
とはいえ炭谷銀仁朗捕手は35歳。
ドラフトで安田悠馬捕手の獲得に成功はしましたが、即正捕手は難しい状況。

とにかく太田光捕手が正捕手にならないといけません

1つの可能性はFA市場

充実期を迎える正捕手がいないイーグルスにとって、1つの可能性、選択肢となりえるのはFA宣言選手の獲得です。
近年は浅村栄斗選手、鈴木大地選手といった中心選手の獲得に成功していますが、昨シーズンオフは動きなし。

そもそもイーグルスの歴史的にFA選手の獲得自体が少ない。
石井一久氏がGMに就任してから目立ったように見え、”楽天ライオンズ”などと揶揄されていますが、FAに限定すると、そう多くはありません。

今オフはFA権を取得する選手が多い傾向にありますが、中でも注目の捕手が名を連ねています。

森 友哉捕手

高校時代から注目された森友哉捕手。
捕手でありながら強烈なフルスイングを武器に「打てる捕手」としてライオンズをけん引。
もしFA宣言すれば、どのチームも手を挙げたい注目選手といえるでしょう。

もしイーグルスが獲得すれば、またライオンズファンが荒れそうですね。
とはいえ私個人的には獲得しない可能性が高いと考えています。

確かに得点力不足が解消されないイーグルス打線ですが、捕手に求めるのは打撃よりもリード
特にイーグルスの投手陣は先発から抑えまで充実しているので、経験豊富な捕手が必要です。

私は森友哉捕手がイーグルスに必要とは考えていません。

田村 龍弘捕手

私は千葉ロッテの田村龍弘捕手に注目しています。

2015~2019年にかけて100試合以上出場したロッテの正捕手。
昨年途中にケガで戦線離脱してから今シーズンは苦しんでいますが、過去の経験は確かなもの。
チーム的に今シーズンは高卒ルーキーの松川捕手が大活躍していることもあり、可能性として「無くはない」と考えています。

年齢的にも充実期を迎えるところ。
同じリーグという点も強みと言えるでしょう。

嶺井 博希捕手

地味と言っては失礼ですが、DeNAベイスターズの嶺井捕手もセ・リーグで経験を積んだ注目の捕手

チーム事情的にシーズンフル出場の経験こそありませんが、クライマックスシリーズは出場経験あり。
打撃面で課題はありますが、それは現在の太田光捕手も同じこと。

経験からいって獲得に動いても悪くない判断だと考えています。

3.指名打者

最後に強化すべきポジションは指名打者です。

ここ2年は3番浅村4番島内が定着しています。
このうち浅村、島内のいずれかが指名打者として起用される試合が増えています。

しかし、私はこの起用に反対です。
指名打者は、例えば過去の山崎武司氏のような長打の期待ができる選手を専属で起用すべきと考えています。

確かに近年は「大砲ではない」選手を指名打者に起用するパ・リーグのチームが増えています。

とはいえ、指名打者の本質は打撃専門のポジション。

現在の起用法は選手の疲労や負担を考えてのことだと思いますが、それは甘やかしだと考えています。
疲労や負担を考慮するなら、試合展開にもよりますが3打席で交代するといった起用はどうでしょうか。

浅村も島内も守備力があります。
つまり勿体無いということです。

もちろん、本来は昨シーズンならカスティーヨとディクソン、今シーズンならギッテンスとマルモレホスという助っ人外国人選手が務めるべきポジション。
助っ人外国人選手が指名打者にどっしり座れば打線の厚みが出ます。
それが失敗に終わったのは石井一久監督ばかりを責めることはできません。

いずれにしても指名打者として打撃専門の強打者を起用するべきです。

指名打者の候補選手

私の考える指名打者は「守備が下手でも打てばいい」です。

そう考えると浅村栄斗選手は守備も上手く、島内宏明選手も下手ではありません。
現戦力でいえば横尾、岩見雅紀、内田靖人、和田恋選手あたりが該当しますが、残念ながら打てません。

年齢的にいえば岡島豪郎、鈴木大地、銀次あたりですが、長打の大砲と考えれば物足りません。

現時点での可能性は以下の2つだと考えています。

助っ人外国人選手

やはり現実的なのは助っ人外国人選手。
近年は失敗していますが、過去にはA.ジョーンズ、アマダー、ペゲーロ、ブラッシュ、ロメロといった強打者がいました。

こればかりは何とも言えないところですが、外国人選手の成功は大きなカギといえます。

伊藤 裕季也選手

もう1つ私が考えるのは、今シーズン途中に森原康平投手との交換トレードで獲得した伊藤裕季也選手。

伊藤裕季也選手を今から指名打者の専門として起用・育成するプランです。

182cm90kgと恵まれた体格。
25歳という年齢を考えると早い気もしますが、ここは5年10年と長く活躍してもらうことに期待します。

そのくらい大胆な決断をすれば、それこそ毎年助っ人外国人選手に頼る必要もありません。

監督・捕手・指名打者

いずれもチームに関わる重要なポジションです。

監督が重要なのは言うまでもなく、捕手とて野村克也氏の言葉を借りれば「優勝するチームに名捕手アリ」です。

指名打者に関しては近年の課題である得点力不足の解消のため。

今回ピックアップした方向性で強化しない限り、イーグルスの優勝は遠のくばかり。

しっかりやって欲しい。

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