かみ合わない惜敗で正念場~特別コラム~2021シーズン運命の8連戦Vol.5

2021/10/17
楽天 5 – 6 西武
1位 オリックス
2位 ロッテ M7
3位 楽天 3.5

ここまで8戦勝ち星のない大エースがまさかの炎上に終わった。

スコアだけなら惜敗に見えるが実際は完敗に近い内容。
これで8連戦のうち5戦2勝3敗と1つの負け越し。

明日の日ハム戦は絶対に負けられない。

悲運の田中将大投手・今季最短KO

今シーズン、球界最高年俸にして2013年以来の日本球界復帰となった、田中将大投手。
イーグルスにとって大エース、神様のような存在だが、その大きすぎる存在感こそ試合ではマイナスに働いているように思います。

大きな期待を背負いながら、ここまで4勝7敗と負け越している。
更にここ8試合続けて勝ち星なく、最後に勝利したのが7月というまさかの成績。
とはいえ、防御率は2点台後半をキープしているだけに打線の援護がない点も大きく響いていると考えられます。

そんな状況の中、負けられないシーズン終盤。
その期待は儚くも散った。

今季ワーストタイとなる5失点を喫して今季最短KO、今季初の途中降板となった。
これで先発投手として自己最長、9試合続けて勝ち星なし。
更に日本球界では自己ワーストの8敗目を喫した。

まさに負の成績ばかりが付きまとう最悪の状況。

怒りの矛先は自分自身、だけではないはず

今日は立ち上がりから球数を要する苦しいピッチング。
それでも粘ってゼロで抑えることを意識しての我慢が続いた。

しかし、4回に1点を失って先制を許す。直後の4回裏には一死満塁の好機を迎えるのも、茂木栄五郎選手が併殺打に終わる最悪の結果。
再び流れが相手に傾き、5回表に4失点。
二死二塁で中村選手にツーランを浴びたところで途中降板となった。

ベンチに戻るとグラブを叩きつけて怒りを露わに。

悔しさが表れたとコメントしているが、その奥底には別の怒りもあるに違いない。

今日の試合も我慢が続いたが耐えられなった。
4回裏のチャンスでは同点にすら追いつけなかった。

今日だけじゃない。

7月13日の勝利以来、8試合に登板しての成績は以下の通り。

58投球回(平均7.25回)
19自責点(平均2.3自責点)
19失点(平均2.3失点)

つまり、平均すれば毎試合7回まで投げ、3失点以下に抑えている計算。
立派なハイクオリティスタートに値します。

内訳をみても、10月3日ロッテ戦は9回完投するも2失点で敗戦投手に。
9月20日のホークス戦は5回5失点と打たれたが、それ以外はほぼハイクオリティスタートとなっています。

では、なぜ勝てないのか?

答えは明確で打線の援護が無いから。

思えば2013シーズンは田中将大投手が投げると打線も良く打っていた。
田中将大投手が素晴らしいピッチングをしていたのも間違いないが、得点があれば一層気持ちよく投げられる。まさに好循環だった。

それが今シーズンは打線の援護がない。
打線の援護がないのは田中将大投手の登板時に限らず、この特別コラムだけでも毎回のように指摘しているが、今日もそうなった。

田中将大投手の怒りは自身への不甲斐なさや悔しさもあるだろうが、心のどこかでは打線に対する怒りもあるのではないでしょうか。
いくらチームメイトとはいえ、もう少し打線が仕事をしていれば勝ち星は増えたに違いない。

田中将大投手の個人成績のみならず、チームとしても勝利数が増えていたはず。

この悔しさは必ず打線も共有していただきたい。

森原の余計な1失点

田中将大投手の降板で0-5と突き放される苦しい展開となった。

しかし、まだ中盤の5回。
ライオンズも中継ぎ陣が鉄壁とは言えないため、粘っていればチャンスがある可能性はあった。
いや、事実チャンスはあった。

終わってみれば1点差。
その1点が余計だった。

確かに回跨ぎの難しさはあるが、任されたところで結果が出なければ使いようがない。
であれば、もっと若手に登板機会を与えるべきだと考えます。

打線の援護は無かったに等しい

終わってみれば5点を取っただけに打線も踏ん張ったかにみえるが、実際はほとんど相手のミス。

7回裏に山崎剛選手が放ったスリーランは素晴らしいもので、まさに絶好調。
シーズン終盤で、こうした若手の躍動があるのはチームの成長、選手層の厚さを感じます。

一方、最終回もチャンスが訪れたが、結局相手の暴投と押し出しによる得点だけ。

これでは実質3得点。

打線の援護は無かったに等しい。

二度の満塁を潰した茂木栄五郎

今日の弱点は茂木栄五郎選手に他ならない。

先制を許した直後の4回裏には一死満塁のチャンスを作るのも、まさかの投手ゴロによる併殺打。
何が何でも最低1点は欲しかった場面。
あそこですぐ同点に追い付いていれば展開は変わっていた。
しかも一死で、相手の内野陣は前進していなかった。

セーフティぎみのバントでも点が入った可能性もあったが、茂木栄五郎らしい積極的なバッティングが裏目に出た。

そして9回裏。
再び満塁のチャンスが回ってくるも凡退。

仕方ないといえばそれで終わってしまうが、4回裏の攻撃はもっとできることがあったはずだ。

優勝もクライマックスシリーズも正念場

今日はロッテ・ホークス戦が雨天中止。
オリックスは日ハムと引き分けて大きな動きにはならなかった。

いずれにしても、この敗戦が手痛いのは言うまでもない。

昨日はせっかく投打にかみ合ったと思ったが、翌日にはまたかみ合わない。

全体的にみれば、やはり打線の援護が足りていない。

もはやここまで来れば神頼みならぬ打線頼み。
打線が打てれば優勝の可能性も無いことはない。
しかし、チャンスで打てない打線を見せつけられればファンの士気も下がる。

クライマックスシリーズ進出もまだまだ油断はできない。

正念場が続く中、明日の日ハム戦は絶対に負けられない。
そして明後日からオリックスと最後の2連戦。
ここが重要であることも、言うまでもないでしょう。

とにかく打線。
それしかない。

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