2017年のシーズンを振り返ります

楽天イーグルスの今シーズンが終了しました。
レギュラーシーズンは3位、クライマックスシリーズではファーストステージを突破し、ファイナルステージで敗退となりました。
チーム全体、投手陣、野手陣に分けて振り返っていきたいと思います。

若手と中堅・ベテランが活躍した楽天イーグルス

チームとしては日本一に輝いた2013年以来のAクラス浮上となりました。
開幕前の下馬評ではBクラス濃厚、解説者によっては最下位と予想する人も少なくなった状況でした。
ところが、いざ開幕すると1番茂木、2番ペゲーロという超攻撃型のオーダーが功を奏し、7月上旬まで首位をキープ。
最大30以上の貯金を持って後半戦に入っていきました。

しかし、茂木栄五郎選手、藤田選手、今江選手、岡島豪郎選手など主力選手が相次いで離脱。
更に外国人選手も調子を落とすなどチーム全体の士気が下がり、チームとして歴代ワーストタイの10連敗を喫する時期も。
あっという間に貯金は減り、更には西武ライオンズの猛追でついに3位転落。
そのまま西武ライオンズを2位から引きずり下ろすことはできず、レギュラーシーズン3位が確定しました。

チームにとって酸いも甘いも経験した激動のシーズンだったことは間違いないでしょう。
一時期に比べて選手層が厚くなったのは間違いありませんが、それでも主力選手が相次いで離脱したのは痛かったですね。

とはいえ、まずは2013年以来のAクラス確定、クライマックスシリーズへコマを進めたのは好材料でした。
そして敵地での試合、更に初戦を落とすという最悪の状況にも関わらず、2連勝でファイナルステージへ。
レギュラーシーズン終盤では士気を落としていた楽天イーグルスでしたが、短期決戦で見事に復活してくれました。

とにかく今シーズンの躍動を支えたのが若手選手の活躍と外国人選手の爆発でしょう。
茂木栄五郎選手は一時期離脱や不調があったものの、先頭打者としてインパクトある活躍をしてくれました。
更にオコエ選手も昨シーズンからの成長がうかがえました。
投手陣では何と言っても高卒ルーキーの藤平投手が2度の連敗ストップに成功。
リリーフ陣では高梨投手をはじめ、菅原、森原両右腕もブルペンを支えました。

そして中堅~ベテラン勢もしっかりと役割を果たし、クライマックスシリーズまで経験できた今シーズンは必ずや来シーズンの糧となることでしょう。

若手が躍動した投手陣

投手陣でみれば、まずは先発投手に岸投手がFA移籍で加入したのが大きかったでしょう。
10年間在籍した西武ライオンズ時代もエースとして活躍した投手が地元東北のために移籍してくれたときは本当に嬉しかったです。
岸投手ほどの投手が先発に加わり、更に則本投手という2枚看板が揃うチームは、そうないと思います。
美馬、安樂、塩見、辛島、釜田といった若手~中堅投手陣も一定の活躍をしてくれました。
そして注目されたのはドラフト1位で入団した高卒ルーキーの藤平投手。
もともと横浜高校時代から堂々としたマウンドさばきが魅力的な投手でしたが、プロ入りして最初のマウンドから非常に落ち着いていたのが印象的でした。
チームが苦しい状況の中で2度の連敗ストップをしてくれたのはお見事の一言です。
クライマックスシリーズの舞台も経験し、いきなり初年度から濃いシーズンだったことでしょう。
来シーズンは安樂投手と共に若手の高卒投手としてローテーションを支えて欲しいです。

先発の層も厚くなりましたが、何と言ってもリリーフ陣の躍動は今シーズンの象徴です。
守護神の松井裕樹投手を筆頭に、福山、ハーマン投手というセットアッパーの存在が大きかった。
やはり、後ろを投げる投手で勝利の方程式ができているチームは上位に食い込んできます。

そして今シーズン加入したルーキーも即戦力として活躍。
前半は菅原投手、中盤は森原投手、そして終盤は高梨投手とルーキーたちがしっかりと役割を果たす試合が多くありました。
もちろん課題のある投手もいますが、高梨投手に関しては完成度も高く、来シーズンはセットアッパーとしても期待しています。

これまでの楽天イーグルスと言えば、先発や中継ぎが崩壊して試合をぶち壊すような試合が多かった印象です。
しかし、今シーズンはこれだけの投手陣が揃ったことで、序盤から炎上する試合が少なかったように思います。

投手陣は非常に充実しており、来シーズンも期待しています!

中堅・ベテランと外国人選手が支えた野手陣

野手陣の若手で言えば茂木栄五郎選手が早くも1番に定着できたのが収穫でしょう。
先頭打者本塁打も放ち、チームに勢いをつける素晴らしい活躍でした。

そして銀次、岡島、島内選手と言った中堅どころと藤田、嶋選手のようなベテラン勢、更に外国人選手がバランスよく配置されていました。
特に外国人選手は3人がスタメンに名を連ねる試合も少なくなく、3選手がシーズン20本塁打以上を放ったのも史上初とのこと。
終盤は調子を落としたところもありましたが、ウィーラー選手はシーズンを通して試合に出続けてくれました。
アマダ―選手もクライマックスシリーズで本塁打を放つなど勝負強さが目立ち、ペゲーロ選手は常識を覆す2番打者として前半戦をけん引。
課題は当然、外国人選手に頼らない和製大砲の誕生ですが、内田選手、中川選手辺りがそれを担ってくれると良いなと思います。

来シーズンに期待すること

今シーズンはもの凄い勢いで首位をキープした反面、終盤は失速して悪い流れを断ち切れなかった時期もありました。
シーズンを通して戦うことの難しさを痛感したシーズンだったと思います。
来シーズンも梨田監督が指揮を取るということで、来シーズンこそリーグ優勝をして欲しい。

そのためには、終盤で見せた送りバントで堅実にランナーを進める姿勢や、走者が1つでも先の塁を狙っていく積極性が重要だと思っています。
もちろん、パンチ力のある選手もいますが、勢い任せにならず、取れるところでしっかり点を取れるチームになって欲しいです。

投手陣は既に充実していますので、あとは若手投手が実力のある投手から様々なことを学び、躍動して欲しいです。

ここ数年で着実に強くなっています。

クライマックスシリーズのファイナルステージも最終戦を除いてほぼ互角の戦いでした。

来シーズンこそ、勢い任せではなく、総合力でリーグ優勝、そして日本一を目指してほしい!

それができるだけの充実した戦力は揃っていると思います。

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