2021シーズンの振り返り~期待と誤算~
2021シーズンが終了しました。
今シーズンの我らが東北楽天ゴールデンイーグルスはリーグ3位。
クライマックスシリーズ進出はしたものの、リーグ2位ロッテに対して1敗1分で終戦となりました。
今年最後の記事として、今シーズンの振り返りをしながら来シーズンに向けた課題や期待をまとめていきたいと思います。
見事な監督就任初年度
66勝62敗15分.516 3位
まずチーム全体として、2019年以来のAクラス入りを果たしました。
2020シーズンがまさかのBクラスだったこともあり、戦力的に考えても「最低限の結果は残した」というのが大方の評価でしょうか。
もちろん欲を言えれば優勝まで狙える、そんな期待もありました。
その最大要因が田中将大投手の復帰。
とはいえ、私は正直いきなりの大活躍は難しいと考えていました。
それよりも、これまでGMとして選手の獲得や交渉を担ってきた石井一久氏が監督に就任したこと。
裏方でチームを支えた人が、いよいよ現場でも指揮を執ったことをまず評価したい。
そしてコーチ経験もない石井一久監督の采配で「きっちり」Aクラス入りしたのは見事だったと考えています。
実際に戦ってきた選手や監督コーチ陣は納得のいかない結果だったと容易に推測はできます。
とはいえ、とにかく今年のパ・リーグはレベルが高かったと思います。
絶対的王者のソフトバンク・ホークスがまさかのBクラス転落。
そして晩年Bクラスと揶揄されてきたオリックス・バファローズのリーグ優勝。
千葉ロッテも若い力が育っており、特に最後のCS争いはし烈でした。
こうした状況の中で何とか踏ん張り、Aクラス入り、CS進出したことは評価に値すると考えています。
3位と4位では大違い。
CSは2戦で終わったものの、その舞台に立てた若手選手の経験にもなったことでしょう。
奮闘した投手陣
今シーズンの投手陣は先発・中継ぎ・抑えと全体的に躍動・奮闘した素晴らしい投手力だったと評価しています。
先発陣では田中将大投手が多くの注目を集めました。
しかし、それ以上に近年苦しんでいた「エース」則本昂大投手が2ケタ11勝をマークしたこと。
若手の瀧中瞭太投手は初の2ケタ10勝をマークしたこと。
そしてルーキーながら9勝をマークして2ケタ勝利も十分に見えていた早川隆久投手。
こうした活躍は来シーズンにとって大きな期待を抱かせてくれるものでした。
誤算としては涌井秀章投手が6勝8敗と負け越し、さらに田中将大投手も4勝9敗とまさかの結果に終わりました。
とはいえ、田中将大投手の防御率3.01は堂々のリーグ5位。
1~4位の投手が全員10勝以上をマークしていることからも、いかに抑えたにも関わらず勝てなかったか。
つまり打線の援護がなかったかを意味する結果となりました。
また、チームの絶対的守護神・松井裕樹投手がシーズン中盤で離脱してしまったのも大きな影響でした。
それを支えたブルペン陣が宋家豪、安樂智大、酒居知史投手。
それぞれ63、58、54試合に登板。
シーズン終盤は「日替わり守護神」ともいえる状況で、何とか勝ち試合を競り勝ったのは称賛に値します。
特に安樂投手は甲子園で活躍したこともあって期待されて入団。
裏腹に結果が出ていないもどかしさはありましたが、リリーフとして才能を開花させたきっかけになったといえるでしょう。
来シーズンも恐らくは後ろを任されると思いますので、勝利の方程式として期待大です。
得点力に欠けた野手陣
では、なぜリーグ3位に終わったのか?
終盤は最悪のBクラス転落すら見え隠れするほどだったのか?
その要因、課題は打線にありました。
チーム打率こそリーグ3位でしたが、532得点・508打点はいずれもリーグ4位。
意外なことに538四球、出塁率.329はリーグトップ。
つまり出塁はしているにも関わらず、走者を帰す「得点力」が欠けていたといえます。
裏付けるように100併殺打はリーグ5位、45盗塁はリーグ6位と走者を動かすことができなかったようです。
108本塁打はリーグ5位、178二塁打はリーグ5位タイ。
「ここぞという時」の長打、決定打に欠けるシーンが目立ったのはファンのストレスにもなったでしょう。
島内宏明選手が初の打点王に輝いたのは唯一の明るい話題でしたが、とにかく決定打に欠けるもどかしさの方が強いのではないでしょうか。
得点力の向上と投手力の維持
来シーズンへの期待は得点力・決定力の向上と断言できます。
とはいえ、戦力としては十分に揃っています。
理想をいえば強力な助っ人外国人選手がいなかったこと、レギュラーの捕手が固まり切らなかったことなど言い出したらキリはありません。
しかしここ数年で大型補強も行い、外野を中心に若手選手も伸びてきています。
恐らく、今オフでの大きな補強は考えづらいでしょう。
野手陣に関しては現状の戦力をベースに「いかに点を取るか」が重要になりそうです。
一方、投手陣に関してはいい意味で現状維持、大きなケガや故障なくシーズンを過ごせれば優勝できる戦力は揃っています。
則本昂大投手を筆頭に田中将大、岸孝之、涌井秀章投手ら「大御所」と早川、瀧中投手ら「若手」の台頭で面白くなりそうです。
最後に
シーズン開幕前は期待が大きかっただけに3位は不本意といえるかもしれません。
とはいえ、やはり最後の最後、クライマックスシリーズまで応援するチームが出てくれていることの喜びを感じることはできました。
来シーズンも恐らくはコロナ禍での困難はあるでしょう。
パ・リーグはオリックスの巻き返しやホークスの転落など波乱ともいえるシーズンでした。
この状況も恐らく続くでしょう。
レベルの高いパ・リーグで1試合ずつ勝ち切ることができるか。
またこれまでとは違った新しい時代に突入していく気がしています。
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