シーズン最後の見どころ!日本シリーズについてまとめてみた

10月9日にクライマックスシリーズのファイナルステージが始まり、11日の時点でセ・リーグは読売ジャイアンツがアドバンテージの1勝を含めて3勝と日本シリーズ進出まであと1勝と大手をかけています。
また、パ・リーグはシーズン2位の福岡ソフトバンクホークスが3勝し、西武との対戦成績を3勝1敗としています。
そして両リーグともに来週中には日本シリーズ進出チームが決定する見込みです。

そこで今回は、これから行われる日本シリーズについてのルールやこれまでの記録などをご紹介します。

日本シリーズとは?

日本シリーズは各リーグのクライマックスシリーズ覇者により行われる短期決戦です。
1950年に始まった日本シリーズは半世紀以上という長い歴史を持っています。

日本シリーズはペナントレース後に行われるクライマックスシリーズの勝者により行われる試合なので、毎年10月-11月頃に行われます。
先に4勝したチームがその年の日本一となり、その年度のプロ野球は終了です。

ホーム・アウェイは、年毎に異なります。
西暦奇数年はパ・リーグのチームの本拠地にて第1、2、6、7戦を、3-5戦はセ・リーグのチームの本拠地球場にて行います。
西暦偶数年は来数年の反対です。
また、2、3戦の間と5、6戦の間は移動日(休養日)となっています。
ただし、第5戦までに雨天中止の試合があった場合には、5、6戦の間の移動日は試合日となり、休養日が新たに設けられることはありません。
また、引き分けがあり、両チーム3勝3敗で第7戦を終了した場合には、第8戦を第7戦の球場にて行います。

指名打者制度については、パ・リーグの本拠地球場で行われる試合にのみ、DH制度が適用されます。

日本シリーズのルール

基本的には日本シリーズもペナントレースとレースと試合方式は同じです。したがって延長戦も12回まで行います。(ただし、第8戦以降は決着がつくまで行われます。)

日本シリーズがペナントレースと異なるのは審判員の数です。
通常、ペナントレースの審判は4名ですが、日本シリーズでは審判は球審と内野審判3名、外野審判2名の計6名で試合が行われます。

また、両チームはシリーズ開始の2日前までに「出場有資格者選手名簿(最大40選手まで)」を主催団体であるNPBのコミッショナーに提出しなければなりません。
試合時にはこの40名の中からベンチ入りする選手を最大25名選びます。
ちなみに、出場有資格者とは8月31日までに支配下登録されている選手を指します。

過去には意外な理由で幕を閉じた試合も

基本的には、すべての試合が何の問題もなく進む年が多いのですが、稀に思いも寄らない結末を迎えた試合があります。
今回は意外な理由でゲームが終わった試合を2つご紹介します。

阪神タイガース対千葉ロッテマリーンズ(2005年)

この年の第一戦は千葉マリンスタジアムで行われ、試合はマリーンズ優位に進み、7回途中の時点で10-1とロッテが大量リードしていました。
しかし、濃霧注意報が発表されていたこの日は、霧が球場全体を多い、試合を中断しても回復の兆しが見えなかったため、7回裏途中濃霧によりコールドゲームとなりました。

タイガース対福岡ソフトバンクホークス(2014年)

ホークスの3勝1敗で迎えた第5戦はなんとも思いがけない結末で試合は幕を閉じました。
ホークス、攝津正選手とタイガース、R・メッセンジャー選手の両先発により開始した第5戦は7回まで両チーム無得点と緊迫感のあるゲームでした。
しかし、8回にホークスがついに松田宣浩選手のタイムリーで先制しました。
あとがなくなったタイガースは9回3つの四死球を選び、1アウト満塁のチャンスを作り、打席には西岡剛選手が入ります。
試合は西岡選手のファーストゴロの間にランナーが生還し、タイガースの同点かと思われました。
しかし、バッターランナーの西岡選手がラインの内側を走ったと判断され、守備妨害でアウトとなり、試合終了となってしまいました。

これによりホークスの日本一が決定したのです。

日本シリーズ歴代記録

ここでは日本シリーズの歴代記録をご紹介します。
リーグ別の優勝回数はセ・リーグ35勝、パ・リーグ34勝とセ・リーグが1勝ですが勝ち越しています。

セ・リーグの優勝回数のほとんどが読売ジャイアンツによるもので、特にジャイアンツは1965年~1973年まで9年連続で日本一に輝き、通称「V9」と呼ばれた黄金時代がありました。したがって、歴代最多優勝チームはもちろんジャイアンツです。

ただし、近年では巨人が日本シリーズに進出する頻度も減り、2013年以降はパ・リーグのチームが連続で日本一に輝いています。

もし、今年の日本シリーズでパ・リーグ球団が勝利して日本一となれば、35勝同士で並ぶことになります。それだけ近年のパ・リーグは力を付けてきており、セパ共に均衡していることが分かります。

日本シリーズ個人記録ー野手ー

ここでは、日本シリーズの打者の個人記録をご紹介します。

・打率:川上哲治氏(巨人).365
・安打数:長嶋茂雄氏(巨人) 91本
・本塁打数:王貞治氏(巨人) 29本
・打点:長嶋茂雄氏(巨人) 66打点
・盗塁:柴田勲氏(巨人)、福本豊氏(阪急ブレーブス) 14盗塁

こうしてみると、黄金時代を築いた巨人軍の選手が野手記録を総なめしていることがわかりますが、それもそのはず。
上記の選手たちは、川上哲治氏以外、巨人のV9時代を支えた球史にも名を残す選手たちです。
この他にもV9を支えた選手には森昌彦氏、高田繁氏、黒江透修氏などがいます。

ぜひ、これからの新しい時代に記録を更新する選手が出てくることを期待します。

日本シリーズ個人記録ー投手ー

投手の記録は以下の通りです。

・勝利(通算):稲尾和久氏(西武)、堀内恒夫氏(巨人) 11勝
・セーブ(通算):高津臣吾氏(ヤクルト) 8セーブ
・奪三振(通算):工藤公康氏(西武、ソフトバンク、巨人)102奪三振
・最小自責点:益田昭雄氏(巨人)、東尾修氏(西武)、松沼雅之氏(西武)、石井一久氏(ヤクルト)、石井貴氏(西武)、岸孝之選手(当時西武、現楽天)、美馬学選手(楽天) 自責点0点

野手の個人記録に現役選手は一人もいませんでしたが、投手記録では二人の現役選手が記録に名を連ねています。
それがいずれも我らが楽天イーグルスの岸投手と美馬投手です。岸投手は西武ライオンズ時代でしたので実質2球団ですが、美馬投手は大舞台に強い印象がより強くなりました。

日本シリーズの記録は巨人黄金時代の選手が多い

リーグ別の通算成績を見ると、勝利数はほとんど五分五分ですが、個人記録をみると巨人の選手が多いです。

ただ、近年はパ・リーグのチームも強い選手が増えてきているので、今後パ・リーグの選手が記録に名を残すことも多くなってくるのではないのでしょうか。

また近年はクライマックスシリーズの導入によって日本シリーズの意義や価値観も変わりつつあります。

とはいえ、日本一が決まるのはこの日本シリーズのみですので、否が応でも盛り上げる頂上決戦と言えるでしょう。

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